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ニュースリリース|2008

2008年03月25日

従来の園芸植物と比べ、NO2で5~8倍、ホルムアルデヒドで3~4倍、CO2は4~6倍もの高い吸収能力を発揮
当社開発の草花『サンパチェンス』シリーズの高い環境浄化能力を実証
さらに都市部のヒートアイランド現象に寄与する高い「打ち水」効果も持ち合わせた総合環境浄化植物
 

株式会社サカタのタネ(代表取締役社長:坂田 宏、所在地:横浜市都筑区)が開発し、販売を行なっている草花『サンパチェンス』シリーズが、おもに自動車などの排気ガスに含まれる大気汚染物質の二酸化窒素(NO2)、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒド(HCHO)や地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)できわめて高い吸収能力を発揮することが、浦野 豊氏(東京大学博士・農学 生態工学会理事)との共同研究の結果、実証されました。同シリーズは、当社が開発したインパチェンス属の種間雑種で、今回、従来の園芸植物と比べてNO2で5~8倍、ホルムアルデヒドは3~4倍、CO2では4~6倍もの高い吸収能力を発揮するという実験結果が得られました。また、『サンパチェンス』の表面温度をサーモカメラで計測したところ、地面の温度よりも10℃以上も低く、「打ち水」効果による温度降下能力も備えていることが判りました。

当社はこの研究結果を通じ、『サンパチェンス』を社会問題となっている地球温暖化や大気汚染を軽減する「環境浄化植物」と位置づけるとともに、地球温暖化防止策の一環として注目されているCO2の農地への吸収のため、栽培後の堆肥としての再利用の提案も含め、その優れた環境特性を積極的に訴求していきます。

 

写真は計測のためのチャンバ―に設置された『サンパチェンス』シリーズ(右)

■『サンパチェンス』シリーズの環境浄化能力の研究概要
1.研究着手の経緯
インパチェンス属の種間雑種により当社が開発した『サンパチェンス』シリーズの最大の特長は、生育が画期的に旺盛で、夏の暑さに強いことです。1株で鉢植えの場合約60cmになり、露地植えで秋までに約1mもの大株になります。開花持続性にも優れ、夏の高温期から秋の低温短日期まで長く楽しめます。また、生命力が強く根張りがとてもよいため、強い風などにより倒れても、すぐに回復するなど、厳しい気象環境に非常に強いことも大きな特長です。
当社と浦野氏は、『サンパチェンス』シリーズが他の園芸植物と比較して生育が極めて旺盛で、暑さにも強いという特性に注目し、自動車などの排気ガスに含まれる大気汚染物質のNO2やシックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒド、温室効果ガスであるCO2を吸収する能力が高く、また、「打ち水」効果による温度降下能力も高いのではないかという仮説を立て2006年から共同研究を開始いたしました。

2.研究内容
(1)二酸化窒素(NO2)の吸収能力について
環境基準では大気中のNO2は0.04ppmから0.06ppmの範囲以下の指針値が設けられています。実験では環境基準を超える濃度約2ppmのNO2を植物と共に実験装置(密閉式透明チャンバー)内に封入し、時間毎の濃度変化を計測しました。『サンパチェンス』と比較するための従来の園芸植物としてインパチェンスやニューギニアインパチェンスなどを用いました。

 

 

実験の結果、サンセベリアはほとんど浄化しないことがわかり、それ以外の従来の園芸植物は実験開始40分後に濃度が半減しました。このことから従来の園芸植物もある程度の浄化能力があることがわかりました。一方、『サンパチェンス』は5分で濃度を半減させ、25分後(※発表時の「15分後」から「25分後」に2014年8月14日訂正しました。)には環境基準に達し、その後は限りなくゼロに近づくという驚異的な吸収速度をみせました。これは従来の園芸植物の約8倍の能力に相当します。

(2)ホルムアルデヒド(HCHO)の浄化能力について
ホルムアルデヒドも、NO2と同様の方法で実験を行いました。環境基準ではホルムアルデヒドは0.08ppm以下の指針値が設けられています。実験では環境基準を超える濃度のホルムアルデヒド気体を植物と共に実験装置に封入し、時間毎の濃度変化を計測しました。サンパチェンスと比較するための従来の園芸植物としてインパチェンスやニューギニアインパチェンスなどを用いました。実験の結果、インパチェンスやポトスのような従来の園芸植物も浄化能力があるとわかりましたが、環境基準以下になるまで4~6時間かかりました。一方、サンパチェンスでは約1時間半で環境基準に達し、従来の園芸植物と比較すると3~4倍能力が高いことが判明しました。

次に、一般家屋の和室6畳(約21立方メートル)を密閉して同様の実験を行いました。従来の園芸植物5鉢を室内に設置して実験したところ、開始から約6時間経過しても環境基準を大幅に超える0.30ppmの濃度のまま横ばいとなり、最後まで完全に浄化しませんでした。
一方、サンパチェンス5鉢では、約5時間で環境基準以下の濃度に達しました。この実験からも、サンパチェンスのホルムアルデヒド浄化能力は、従来の園芸植物と比較して非常に高いということが実証されました。

(3)『サンパチェンス』の「打ち水」効果による気温降下能力について
野外でサーモカメラを用いて植物の「打ち水」効果についての実験を行いました。実施日は2007年8月17日、温度計は34℃、実験圃場の表面温度は約42℃という環境下で園芸植物の表面温度をサーモカメラで計測すると、インパチェンス35.0℃、ベゴニア35.0℃と、それぞれ気温34℃よりも少し高い温度で、地面の温度よりも6~7℃低いという結果でした。
一方、『サンパチェンス』の表面温度は31.5℃で従来の園芸植物よりも3.0~4.5℃低い結果となり、気温よりも2.5℃低く、地面の温度よりも10℃以上低いことがわかりました。

 

(4)二酸化炭素(CO2)の吸収能力について
『サンパチェンス』の旺盛な生育力を他の園芸植物と比較するため、6月7日から7月26日までの期間に成長データを採取し、その後、個体の乾物重を計測することにより1株当たりの炭素(C)の固定量を求めました。従来の園芸植物としてニューギニアインパチェンスなどを用いました。実験の結果、『サンパチェンス』は、たいへん高い炭素固定(CO2吸収)能力を示し、従来の園芸植物の約4~6倍もの能力があると実証されました。

 

 今回の二酸化炭素(CO2)の吸収能力についての実験結果については、短期間の計測データからの推定値を含みます。今後、より正確な炭素固定量を求めるため、さらに実験を継続いたします。

 

 

(5)『サンパチェンス』が高い環境浄化能力を持つ理由の考察
『サンパチェンス』が以上のような高い環境浄化能力を発揮する理由としてまず植物としての形態的特性が関与していると想定されます。実験の結果、「他の園芸植物と比べて葉の気孔の数が多く、またサイズが大きい=気孔面積比が大きい」ということがわかりました。気孔面積比が他の園芸植物より大きいことで、気体の吸収能力や蒸散能力がある程度高くなることが想像できますが、NO2の吸収能力が約8倍、ホルムアルデヒドの吸収能力が3~4倍、CO2については4~6倍、といった優れた能力特性は気孔面積比だけでは説明がつかず、現段階では“『サンパチェンス』の遺伝的に備わった生存戦略のひとつとして細胞内での光合成反応効率が一般の園芸植物よりも高いのではないか”と推測するにとどまりました。このメカニズムについては、今後、解明していきたいと考えています。

なお、本研究結果は、2008年6月19~20日に東京大学で開催される2008生態工学会年次大会において発表される予定です。

■サカタのタネが目指す環境浄化関連事業
「21世紀は環境の世紀」ともいわれます。今世紀に入ってからも、依然、地球上では猛暑や洪水、寒波などの異常気象が頻発していますが、その原因とされる「地球温暖化」は、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で、現在の気温上昇は単なる地球の長期的な気候変動ではなく、人間活動による温室効果ガスの排出によると断定されました。

本年7月に開催される北海道洞爺湖サミットでは地球温暖化防止がその大きなテーマになります。そのようなことを受け、今やわが国でも地球温暖化対策に乗り出す機運は、国・地方自治体、企業、家庭などにまで高まりを見せています。

その一方で、1997年に採択された温室効果ガス削減の国際ルール「京都議定書」で、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスのうちCO2に関して、日本は08年~12年に90年比でその発生量の6%削減を約束したものの、05年は7.8%増えているのが現状です。

■『サンパチェンス』による地球温暖化の改善の可能性
温室効果ガスを減らす方法には、「発生量の削減」と「発生した温室効果ガスの吸収」の2つがあります。この吸収による方法で注目されているのが森林と農地です。特に、化学肥料の削減を通じた環境負荷低減に加えて、地球温暖化防止の観点から「堆肥」が注目されています。注目される理由は、堆肥を使い農地に貯留させる炭素量を増やすことで大気中のCO2を減らせるところにあります。

堆肥や稲わらなどの有機物を農地に施用すると、有機物中の炭素の一部は微生物に分解されてCO2として大気中へ放出されますが、その一方で一部は分解されにくい炭素化合物(腐食物質)になって土壌中に貯留されます。このとき、放出される炭素量よりも施用量が多ければ、土壌中への蓄積量がその分増えることになります。
特に農地に投入する有機物の炭素は、もともとは光合成によって植物が吸収した大気中のCO2なので、土壌中の炭素の蓄積量を増やせば、大気中のCO2は減るわけです。このことは、CO2の吸収量が従来よりも多い植物を開発すれば、さらにその蓄積量を増やせることを意味しています。

農林水産省の試算では全国のすべての水田に10aあたり1.0t、畑に1.5tの堆肥を施用すればCO2の削減量は京都議定書で約束した削減量の1割近くの752万tになるとしています。この農地にCO2の吸収させる方法は、温室効果ガス削減方法として京都議定書でも認められていて、カナダ、ポルトガル、スペイン、デンマークの4か国が選択しています。日本は、農地の機能を判断するデータが不足しているという理由でこの方法を利用しないことにしましたが、13年以降の「ポスト京都」では農地の機能を利用できるように農林水産省は準備を進めています。
当社は、炭素固定(CO2吸収)能力が従来の園芸植物の約4~6倍もの『サンパチェンス』を堆肥化することで地球温暖化改善の一役を担うことが可能と考えます。

■『サンパチェンス』による大気汚染物質の浄化
ところで、身近で、かつ直接的な環境被害として、ばい煙、揮発性有機物質、有害大気汚染物質、粉じん、それに自動車による排出ガスなどの、大気汚染物質による人体への影響も深刻です。これらの大気汚染物質の規制や対策の推進などは、1968年に「大気汚染防止法」によって制定されました。そのなかの特定物質のひとつの自動車排出ガス中のNO2は、さまざまな排出ガス規制の減少分と自動車保有台数の増加分が相殺される状況でほぼ横ばいですが、幹線道路沿いでの環境基準達成は依然進んでいないのが現状です。

さらに、ホルムアルデヒドも建材から空気中に放出され低濃度でも人体に悪影響をおよぼす、「シックハウス症候群」の原因物質のうちのひとつとして広く知られています。ホルムアルデヒドに対する対策は、おもに建材で対策を講じた商品が出されている程度です。

1立方メートルのチャンバーに24cmポリ鉢に植えられた高さ25cmほどの『サンパチェンス』の株1鉢を置いた実験では、NO2はQ1350(約2万lux)の暗い曇天程度の環境下では約30分で環境基準以下にする能力を発揮しました。また、ホルムアルデヒドは、和室6畳間(約21立方メートル)に18cmポリ鉢入り株5鉢を置いた実験では、Q800(約5万lux)の冬の晴天、夏の曇天程度の環境下で、5時間ほどで環境基準以下にする能力がありました。NO2やホルムアルデヒドの吸収能力がこれまでの園芸植物よりも高い『サンパチェンス』はより効率的に環境浄化することが期待できます。

このようなヒトにとって有害なNO2やホルムアルデヒドなどの大気汚染物質を、『サンパチェンス』は、効率的に葉内に吸収して無害化し、養分として植物体自身の成長に使います。その植物体を土にすき込む、あるいは堆肥化すれば、NO2の窒素分(N)は肥料として植物に使われ、ホルムアルデヒドもCO2やNO2同様に吸収され、それを土中の小動物や微生物が分解し、今度は別の植物の成長に使われるという、健全な生態系の物質循環の原料としても利用されます。
※Q(光量子束密度)とは、植物の光合成に必要な明るさの単位で、夏の晴天時のQは2,000~3,000(10~20万lux)である。

 

 

 

■『サンパチェンス』による高温期(夏場)のヒートアイランド現象の改善
地球温暖化が深刻な問題となるのと並行して都市部の気温が周辺部よりも異常に高温になる「ヒートアイランド現象」も、近年、問題視される現象のひとつで、特に夏場は深刻です。その対策として道路や露地などに水をまく、いわゆる「打ち水」が注目されています。これは、道路などにまいた水が蒸発する際に熱を奪い、気温を下げる効果があるためで、全国各地のNPOや市町村などが「打ち水」を計画・実行しています。

『サンパチェンス』の「打ち水」効果は、裸地に打ち水するよりも温度降下の効率がよく、その効果の持続性があります。理由は、植物は自分自身の体を守るため、限られた水分を効率よく利用して蒸散により自分の体温を下げる仕組みを持っているためです。また、葉の陰になっている空間の気温は、葉の表面温度よりもさらに低くなることから、そこで冷やされた空気が風や対流で拡散し、植物周辺の温度は気温よりさらに降下します。この現象が植物による「打ち水」効果です。このことで、道路や露地などの裸地に直接「打ち水」を行うよりも、植物を植えたほうが持続的で効率のよい気温降下が期待できます。植物は周辺の温度や湿度に微妙に反応しながら適切な蒸散を続けるので、人力や動力によるよりも経済的かつ効率的に「打ち水」効果が実現できるわけです。さらに『サンパチェンス』なら見た目にも美しい草花で「打ち水」効果も期待できます。

■『サンパチェンス』による物質循環
近年、ガーデニングがブームになっていますが、都市部を中心にガーデニング後の培養土や植物体の処理をどのようにしていくかが、新たな問題となっています。楽しんだ後の『サンパチェンス』を、ゴミとして捨てたり、燃やすのではなく、土壌に還元し、その有機物を新たな植物の栄養分として、リサイクルすることを当社は奨励します。

■新たな可能性を秘めた『サンパチェンス』の今後の事業展開
インパチェンス属の種間雑種『サンパチェンス』は、これまでにない新しい鉢物・花壇用草花として誕生し、2006年5月に販売が開始されました。発売2年目ですが、すでに夏を耐えて咲き続けるという特長だけで国内外を問わず広く愛用され、2007年度は、国内外で約383万鉢(この内、日本は20万鉢)が流通しました。

『サンパチェンス』は、夏の暑い中を咲き続けることができる画期的な品種で、優れた環境浄化能力を持ちあわせることがこのたび実験で検証されました。当社は、この2つの大きな特長をもつ『サンパチェンス』に無限の可能性を感じています。

「打ち水」効果やNO2吸収はもちろん、今後の同植物の機能性をさらに精査することで温室効果ガス削減に取り組む企業や自治体が、削減量を算出しながら見た目にも美しい草花の植栽ができ、複合的に環境浄化を図るなど新たな利用が期待できます。3シーズンを通して栽培できる『サンパチェンス』は、成長量が抜群に大きく、単位面積当たりの植え付け数も減らせ経済的です。
無霜地帯であれば世界のどこでも定期的な改植によって一年をとおして環境浄化に利用できます。一般の人々でもふだんの園芸を楽しみながら簡単に環境浄化に貢献できるところに大きな魅力があります。

これまでは、その販路は園芸店や量販店の店舗での流通が主力でしたが、今後、環境への大きな貢献ができる『サンパチェンス』を、他業界、多方面へ紹介すると共に、引き続きこの品目がもつ未知なる機能性の探究を行ってまいります。加えて、当社の育成品種が世界の農園芸に貢献しているという自負を持っておりますが、今後は屋上緑化事業の更なる強化、環境貢献型植物の育成にも尽力してまいります。

このことから、2008年度の全世界での『サンパチェンス』シリーズの販売鉢数は925万鉢(国内40万鉢)、サカタのタネ単体での売り上げは1億7千6百万円(海外子会社からのロイヤリィティを含む)を見込んでいます。

■ご参考:『サンパチェンス』シリーズの概要
インパチェンス属(学名:Impatiens L.)は、ツリフネソウ科の植物で、生態的には1年草あるいは多年草に属し、アジアやアフリカの亜熱帯から熱帯を中心に500種類とも800種類ともいわれる種(しゅ)が存在します。インパチェンスの名前の由来は、ラテン語の「impatiens(耐えない)」に由来しており、これは種子が成熟すると、果実がはじけて種子を飛散させることによるものです。多くの種のなかで、園芸用に育成された野生種はごくわずかで、よく知られた種としてはホウセンカ(Impatiens balsamina)、インパチェンス(アフリカホウセンカ:Impatiens waleriana)があります。そして、ニューギニア・インパチェンス(Impatiens New Guinea Hybrids)は、主にニューギニア産のいくつかの原種を用いて、アメリカのアイオワ大学で園芸用に育成された品種群として知られています。

これらの園芸種のうち、花壇用にはインパチェンス (アフリカホウセンカ)やニューギニア・インパチェンスが利用されます。しかしながら、いずれも夏花壇用の材料でありながら、夏の暑さに弱く、特に地球温暖化による日本の酷暑下では株が大きくならず、風雨にさらされるとすぐに弱ってしまう欠点があります。くわえてインパチェンス(アフリカホウセンカ)は、消費者の求めるユニークな花色、耐暑性、大輪性といった性質については育種的に行き着いてしまっており、近年大きな進展がみられず、インパチェンスの花自体が消費者から飽きられ、マーケットが縮小しているのが現状です。ニューギニア・インパチェンスは、直射日光に弱いため日陰に置くと花があまり咲かないなどの課題があり、購入してもよく咲いてくれないなど、花壇用草花としての十分なパフォーマンスを示さないことが不人気の原因になっています。

インパチェンス属の種間雑種により当社が開発した『サンパチェンス』シリーズの最大の特長は、生育が画期的に旺盛なことです。従来のニューギニア・インパチェンスが1株約20~30cmの大きさなのに対し、『サンパチェンス』シリーズは1株で鉢植えの場合約60cmになり、露地植えでは約1mもの大株になります。もちろん、花壇用のみならず鉢栽培用としてもご利用できます。
開花持続性も優れており、夏の高温期から秋の低温短日期まで長く楽しめます。また、花梗(かこう=花の軸の部分)が長く、葉を覆うように咲く“オーバーフラワリング”という性質と、花径約6cmの大きな花はトロピカルなイメージの鮮やかな花色で、遠くからでもよく目立つため、夏の庭や花壇のイメージを一新するインパクトのある品種です。

くわえて、『サンパチェンス』は、品種名の由来でもある“サン(Sun)=太陽+ペイシェンス(Patience)=忍耐”という特性により、暑さや強い日差しに耐え、夏でもたくさんの花を次々に咲かせます。また、生命力が強く根張りがとてもよいため、強い風などにより倒れても、すぐに回復するとともに、花の弁質が厚くよいため、風雨にあたっても花が長持ちするなど、厳しい気象環境に非常に強いことも大きな特長です。

このような特性から、一般家庭での鉢植えや庭植えでのガーデニングはもちろん、公園の花壇などの植栽にも好適な品種です。さらに1平方メートルあたり5株(パンジーなどの場合は25株/平方メートル)程度植えれば、1か月半ほどで美しい花がびっしりとすき間なく咲きます。このため、広い面積の花壇などの植栽施工時の手間が省けることも大きなメリットです。
栽培時の留意点としては、生育がとても旺盛なので、早めに花壇や大鉢に植え替えて肥料をしっかりと施すことと、特に大きく育ってからは水分の蒸散が早いので欠かさずたっぷりと水やりすることがポイントです。

『サンパチェンス』は、2006年5月の出荷開始以来、北米、欧州をはじめとする海外でも非常に需要が高く、イタリアで5年に一度開催される国際園芸博覧会「EuroFlora2006」において、見事金賞を受賞しました。日本でも「2006年ジャパンフラワーセレクション」の花壇苗部門で『サンパチェンス ホワイト』が「ベストフラワー」賞を、『同 オレンジ』が「ベストフラワーニューバリュー特別賞」をそれぞれ受賞。また、『サンパチェンス ラベンダー』が、「ジャパンフラワーセレクション2007-2008」の花壇苗部門において「第2回フラワー・オブ・ザ・イヤー(最優秀賞)」を受賞するなど、国内外で高い評価を得ています。

■『サンパチェンス』シリーズの特長
1.生育が画期的に旺盛
1株で鉢植えの場合、約60cm、露地植えでは約1mもの大株になります。生育速度も従来のインパチェンスよりも早生性を示し、栽培も容易です。そのため、寄せ植えなどよりも大鉢・大花壇などで特性を発揮します。
2.夏の強い日差しと高温に耐える耐暑性
従来のインパチェンスの弱点を克服し、品種名の由来でもある“サン(Sun)=太陽+ペイシェンス(Patience)=忍耐”という特性により、暑さや強い日差しに耐え、夏でも株が大きくなりたくさんの花を次々に咲かせます。
3.根張りが強く、風雨にも倒れにくく、回復が早い優れた耐候性
生命力が強く根張りが非常によいため、強い風で倒れても、すぐに回復するとともに、花の弁質が厚くよいため、風雨にあたっても花が長持ちします。
4.長い期間楽しめる優れた開花持続性と開花性能
夏の高温期から秋の低温短日期まで長い期間にわたりトロピカルな美しい花を楽しめます。また、花が株の表に出て覆うように咲く“オーバーフラワリング”の性質があります。
5.公共緑化への植え込み材料としての高い可能性
春植えの代表的花壇材料としてのマリーゴールドやサルビアは1平方メートルあたり25株を施工しますが、サンパチェンスは1平方メートルあたり5株程度を植えるだけで、施工後1か月半ほどで見ごたえある草姿に育ちます。前述のとおり生育が旺盛で、早生なため栽培コストを大幅に削減できます。

■『サンパチェンス』シリーズのラインナップ
『サンパチェンス ホワイト』:ほんのりピンク色ののる柔らかな美しいホワイトの花色
『サンパチェンス オレンジ』:眼にもまぶしい鮮やかなオレンジの花色
『サンパチェンス マジェンタ グランデ』:アクセントとなる際立つマゼンタの花色
『サンパチェンス 斑入りサーモン』:斑(ふ)が入った葉にサーモンの花色
『サンパチェンス ラベンダー』 :赤みの強さが印象的なラベンダーの花色
『サンパチェンス コロナ』:鮮やかな濃い赤みのあるオレンジの花色
『サンパチェンス ブラッシュピンク』:白のグラデーションがかかったピンクの花色
『サンパチェンス プロミネンス』:ツヤのある明るいコーラルピンクの花色


写真は『サンパチェンス オレンジ』

 

※4月3日一部改定
3月25日に掲載したニュースリリースは、共同研究者の希望で記者発表会時の順番に訂正し、さらに一部実験内容をより理解しやすいように訂正しました。

今回の実験結果からサンパチェンスのCO2吸収能力は、ほかの植物よりも高いことが得られました。しかしながら、地球温暖化という現象は、CO2のみならず複数の要因が関わる地球レベルの極めて大きい事象です。したがって、サンパチェンスのCO2吸収能力だけをもって、それが温暖化対策にすぐにつながるというものではありませんのであらかじめご了承ください。

また、今回のサンパチェンスのCO2吸収量は、短期間の測定からの推定値も含むため、引き続き(CO2吸収)能力に関する調査研究が必要と考えております。当社では、サンパチェンスを楽しみながら環境浄化をしていたくための一助になるべく、継続して実験結果を皆様に公表してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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