サカタのタネ
  • 商品情報 総合案内サイト
  • English
  1. HOME>
  2. ニュースリリース>
  3. 2009>
  4. 暑さに強い『藍天(らんてん)』、寒さに強い『冬藍(とうらん)』2品種のキャベツF1種子を発売

ニュースリリース|2009

2009年04月17日

“食味に優れ品質のよい平玉キャベツ”として大好評の「新藍(しんらん)」に新しい仲間が登場!
暑さに強い『藍天(らんてん)』、寒さに強い『冬藍(とうらん)』2品種のキャベツF1種子を発売
「新藍」と組み合わせて栽培することで、食味のよいキャベツを長期間収穫・出荷可能
 

サカタのタネは、平玉キャベツのF1新品種として、暑さに強く寒冷地の夏どり、温暖地・暖地の初秋どりに好適な『藍天』、および寒さに強く寒冷地の秋どり、温暖地・暖地の冬どりに好適な『冬藍』の種子を2009年6月1日から販売を開始します(『冬藍』の家庭園芸向け種子は6月下旬から順次出荷予定)。

この2品種は、2003年の発売以来、“食味に優れ品質のよい平玉キャベツ”としてたいへん好評の当社の品種「新藍」を、より長い期間収穫・出荷できないかという生産者、市場からの要望のもと育種研究開発したものです。「新藍」が栽培しにくい高温期や低温期において、暑さに強い『藍天』と寒さに強い『冬藍』を組み合わせて栽培することにより、食味のよいキャベツを9月から翌年2月までの期間収穫・出荷できます。

今後、当社では「新藍」『藍天』『冬藍』の3品種を「おいしい平玉キャベツ」シリーズとして、全国の産地へ積極的に販売を行なっていきます。2品種の種子の営利向け販売は全国のJA・種苗店ルートを通じて行い、税込み希望小売価格は、2,000粒入り袋で『藍天』が4,357円、『冬藍』が4,410円です。『冬藍』は家庭園芸向けに全国のJA・種苗店・園芸店・ホームセンタールートでも販売し、税込み希望小売価格は1袋(約90粒入り)420円です。初年度販売目標額は、『藍天』『冬藍』2品種合計で2,500万円です。

 

写真はキャベツのF1新品種『藍天』の青果物

現在、流通しているキャベツは大きく分類すると、形状が偏円形の「平玉(ひらだま)」、やわらかくておいしい「春系」、形が丸い「ボール系」などがあります。特に「平玉」は肉質がしっかりしていて日もちに優れ扱いやすく、またサイズも大きくてボリュームがあることから、一般家庭の需要に加え、加工・業務用の需要が高く日本国内のキャベツの消費量全体の半分以上を占める主要なキャベツの種類です。一方で、平玉キャベツは食感がかたくて食味がほかのキャベツよりやや劣るという評価をされがちです。

2003年に当社が発表した品種「新藍」は平玉でありながら食味がよく、根こぶ病※1にも強く栽培しやすい品種として評価が高まりました。以来「新藍」は“おいしい平玉キャベツ”として全国各地で栽培されています。最近では、JAと市場、スーパーが連携して「新藍」を高品質キャベツとして差別化販売している地域も出てきているなか「新藍のようなおいしい平玉キャベツをもっと長い期間出荷して欲しい」という要望を多数いただくようになりました。

そこで当社では「新藍」がつくりにくい高温期や低温期でも安心してつくれるキャベツの新品種の育成に取り組み、このたび暑さに強い『藍天』と寒さに強い『冬藍』の2品種を開発。従来から好評の「新藍」と組み合わせて栽培することにより、食味のよいキャベツを長い期間収穫・出荷可能にしたものです。

『藍天』は、今までは寒冷地以外からはキャベツの供給が難しかった9~10月の時期でも、暑さに強い特性を生かして、温暖地、暖地における地場産キャベツの収穫・出荷を実現できます。そのため近年益々機運が高まってきている全国各地域での地産地消、直売所向けの品種としても好適です。

『冬藍』は、寒さに強く冬場の低温下でも肥大し、大玉での収穫が可能なため「大きくて立派なキャベツを自分で育ててみたい」という、家庭菜園のニーズにも好適な品種となっています。

キャベツは、家庭の食卓や加工・業務用の野菜として欠かすことのできない重要な品目であり、つくりやすさ、おいしさを強く求められていることから、当社では「新藍」『藍天』『冬藍』の3品種を「おいしい平玉キャベツ」シリーズとして積極的に拡販していきます。今後も引き続きキャベツの育種研究開発に積極的に取り組んでいきます。

■「おいしい平玉キャベツ」シリーズの収穫時期

 

■キャベツのF1新品種『藍天』および『冬藍』の概要
◆特長
『藍天』
1.「新藍」よりも約10日早い中早生~中生品種(定植後60~65日)。暑さに強いので、寒冷地の夏どり、温暖地・暖地の初秋どりに好適。
2.カルシウム欠乏症※2などの生理障害に強く、高温期に栽培しやすい。萎黄病※3抵抗性※4、黒腐病※5耐病性※4をもつ。
3.甘みが豊富で辛みや苦みなどの雑味が少なく、食味に優れる。肉質はしっかりしていながらも、歯切れよく、食感はなめらかでゴワゴワ感が少ない。
4.歩留まりよく、加工・業務用に好適。高温期でも腐れや裂球が遅いため、大玉での収穫が可能。玉ぞろいがよく、一斉収穫に適する。

『冬藍』
1.「新藍」よりも約10日遅い中晩生品種(定植後80~90日)。低温下でも肥大するので、寒冷地の秋どり、温暖地・暖地の冬どりに好適。
2.萎黄病抵抗性、黒腐病耐病性をもつ。
3.甘みが豊富で辛みや苦みなどの雑味が少なく、食味に優れる。肉質はしっかりしていながらも、歯切れよく、食感はなめらかでゴワゴワ感が少ない。
4.歩留まりよく、加工・業務用に好適。低温下でも肥大し、大玉での収穫が可能。玉ぞろいがよく、一斉収穫に適する。

■栽培のポイント  ※『藍天』『冬藍』2品種共通
1.タネまき、育苗、定植
まず品種に適したタネまき期を守ることが大切で、高温期栽培では『藍天』を、低温期栽培では『冬藍』をタネまきする。温暖地・暖地の夏まきでは、タネまき期が高温のため、なるべく涼しい時間帯(朝か夕方)にタネまき・灌水を行い、子葉が展開するまでの期間は、日中にネットや新聞紙で遮光して温度が上がりすぎないようにすると、発芽のそろいがよくなる。

本葉が展開してからは水をやりすぎないようにして、苗床の風通しをよくし、しっかりとした苗を育てるように留意する。徒長苗は立ち枯れの原因となるので注意する。

畑では無理な密植は避け、条間60cm、株間は従来の30cmよりやや広めの35cm(5200株/10a)程度で定植する。『藍天』『冬藍』ともに加工・業務用として2~3kgの大玉で収穫する場合には、条間65cm、株間40cm(4200株/10a)程度に広げて、しっかりと大きな外葉をつくることにより肥大力もアップする。老化苗での定植は活着遅れの原因となるので、苗がトレイから抜けるようになったら、根の先端が白いうちに(茶色くなる前に)定植し、定植後3~4日は畑が極端に乾かないように注意する。

2.肥培管理
定植後の根の活着から外葉形成までをスムーズに進行させるのがポイント。そのためムラのないように施肥し、苗の生育が均一になるように心がける。土質や気候によって異なるが、全成分量で窒素:リン酸:カリ=20~30:10~25:20~30(kg/10a)が目安。元肥をしっかりと効かせて、早い時期から大きさのそろった外葉をつくることにより、収穫時の玉ぞろいも格段によくなる。逆に初期生育の不ぞろいは後期まで影響するので注意。また生育状況を見ながら適時追肥(1~2回)を行う。特に定植後に雨が続いて元肥が流亡してしまった場合は、追肥のタイミングを少し早め、後半の追肥の回数(もしくは量)を増やして調節する。

3.病害虫防除
『藍天』は多湿条件でべと病※6が発生することがあるので、圃場の排水をよくし、結球前には殺菌剤などでしっかり予防する。根こぶ病が問題となる地域では、当社の活着促進資材「ルートセーバー」※7の使用を推奨。

4.収穫
『藍天』『冬藍』ともに、玉の形ができた後に内側から外枠を満たすような形で肥大充実が進行する。玉の内部がしっかりと詰まってきたら収穫適期。収穫遅れは輸送中の裂球や品質低下の原因となるため、消費者に本来の性質である「おいしい平玉キャベツ」を味わっていただくためにも、適期収穫を心がける。

※1 根こぶ病:
根こぶ病菌(Plasmodiophora brassicae)による土壌伝染性病害。本菌に侵されると根部にコブを形成するため、生育が悪くなり収量が低下する。

※2 カルシウム欠乏症:
カルシウムの不足により、葉縁部が褐変枯死する生理障害。土壌のカルシウムが不足する場合のほか、多肥や乾燥などによってカルシウムの吸収が不良の場合に発生する。

※3 萎黄病:
糸状菌の一種(Fusarium oxysporum f.sp. conglutinans)による土壌伝染性病害。下葉から黄化し、生育が劣って株が小さくなり枯れる。

※4 抵抗性と耐病:
発病条件(温度、湿度、病原体の密度など)の影響を受けにくい安定したものに「抵抗性」、それに比べ影響を受けやすいがその程度が軽く、収穫する上ではほとんど問題にならない性質を「耐病性」という。「抵抗性」としているものでも、発病条件やレ-ス分化などにより発病する可能性はある。

※5 黒腐病:
細菌の一種(Xanthomonas campestris pv. campestris)による病害。主に外葉の縁から黄変し、さらに葉脈が褐色になる。発病が激しい場合、結球葉にも被害が及び、収量の低下を招く。 

※6 べと病:
糸状菌の一種(Hyaloperonospora parasitica)により葉に灰緑色~黄色の境界不明瞭な病斑ができ、これが葉全体に広がり淡黄色となり葉裏面に灰紫色のカビが生える病害。罹病株は、多湿時期にべとついた感じになることから「べと」と呼ばれるようになった。

※7 ルートセーバー:
植物の根圏における善玉菌(有効微生物)の繁殖を促して育苗土の菌相を改善し、主に悪玉菌(土壌病原菌)から植物体をまもることによって根の活着を高め健苗育成に役立つサカタのタネオリジナル土壌改良材。

■種子価格(税込希望小売価格)
『藍天』
◆営利向け販売
種子1袋(約2,000粒入り) 税込み希望小売価格   4,357円

『冬藍』
◆営利向け販売
種子1袋(約2,000粒入り) 税込み希望小売価格   4,410円
◆家庭園芸向け販売
種子1袋(約90粒入り) 税込み希望小売価格    420円

■種子発売時期
2009年6月1日から販売開始

■販売目標  ※『藍天』『冬藍』2品種合計 
初年度    2,500万円  (2009年6月~2010年5月の1年間)

■作型図

 

ページの先頭へ

ニュースリリース

株式会社サカタのタネ
Copyright (C) SAKATA SEED CORPORATION All Rights Reserved.