サカタのタネ
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ニュースリリース|2010

2010年04月22日

「サラダ」タイプと「極濃緑」タイプのチンゲンサイF1新品種
『青冴(あおさえ)』と『艶帝(えんてい)』2品種の種子を発売 
味や見た目で従来のチンゲンサイと明確な差別化が図れる

サカタのタネは、チンゲンサイのF1新品種として、生でも食べられる「サラダ」タイプの『青冴』と、チンゲンサイでは珍しい「極濃緑」タイプの『艶帝』の2品種の種子を2010年6月16日から販売します。『青冴』は、みずみずしい葉柄部が特徴で、しゃきしゃきと歯切れがよいため、サラダチンゲンサイとして生でもおいしく食べられます。同品種は萎黄病※1、根こぶ病※2の耐病性※3をもっています。『艶帝』は、店頭に並べたときに新鮮さがより際立つ「極濃緑」な葉色が最大の特徴です。同品種は、萎黄病、根こぶ病に加え、白さび病※4にも耐病性をもちます。『青冴』が9~4月まきに適し、『艶帝』が9~11月まき、3~4月まきに適します(ともに温暖地基準)。両品種とも、味や見た目で従来のチンゲンサイと明確な差別化が図れる画期的な品種として拡販していきます。

『青冴』と『艶帝』の種子販売は全国のJA・種苗店ルートを通じて行い、税込み希望小売価格は、両品種とも2dl缶入り13,545円、20ml袋入り1,375円、ペレット種子5,000粒入り3,538円です。

 
写真はチンゲンサイ『青冴』(左)と『艶帝』(右)の青果物

 
チンゲンサイは中国野菜のひとつで、日本ではすでに30年以上前から普及しています。日中国交正常化の前年の1971年に広州貿易会が行われ、当社が中国野菜のタネ数種を中国からもち帰り、数年かけて日本の気候にあうように育種し販売したことをきっかけに、国内での中国野菜が広まりました。なかでもチンゲンサイは、歯ざわりのよさとくせのない味が日本人に受け入れられ、今では家庭需要や業務需要にも定番野菜として普及し、出荷量も2008年度産は前年産対比で3%増加しています(農林水産省調べ)。

当社では、1984年にチンゲンサイでは世界初のF1品種である「青帝(せいてい)」を開発。発売以来、生育旺盛で強健、早生でそろいがよく、トウ立ちが遅く低温下でも生育がよいといった数々の品種特性が高く評価され、チンゲンサイの定番品種となっています。また、2001年には世界初となるミニタイプのチンゲンサイF1品種「シャオパオ」を発売、切らずにまるごと使える新しいタイプの品種としてプロの料理人を中心に人気を博しました。このように、当社は同品目におけるパイオニアとして積極的に品種育成に取り組んでいます。

野菜の流通が多様化するなか、営利栽培においても、高い価値をつけることが収益を増やす重要な要素となっています。同時に、生産者からは、より高品質でつくりやすい品種への要望がますます高まってきています。

高品質のチンゲンサイを供給するため、品種には、生産者にとっての「つくりやすさ」、市場にとっての「見た目」、消費者にとっての「味、食感」と大きく分けて三つの要素が求められます。

チンゲンサイの新品種『青冴』『艶帝』は生産者に対する「つくりやすさ」に貢献する特長として、萎黄病と根こぶ病の耐病性を有します。『艶帝』には、さらに白さび病耐病性も付加しました。近年、秋冬の作型では白さび病が多く発生していますが、「極濃緑」の葉部は、病班のコントラストが非常に目立ちます。そのため、「極濃緑」品種である『艶帝』には白さび病耐病性を付加することは重要課題でした。また、『青冴』は低温期でも旺盛に成長する特長(低温伸長性)があるため、秋から春の長期にわたり利用できます。

『青冴』は、特に「味、食感」に徹底的にこだわり抜いて開発。『艶帝』は、「見た目」の差別化を図るため、ホウレンソウなどで人気の高い「極濃緑」タイプを育種目標に掲げて開発しました。『青冴』は、しゃきしゃきとした歯切れのよい食感から、「サラダ」タイプのチンゲンサイとして生でもおいしく食べられます。この特性から、今までにはなかったサラダの素材としての需要が期待されます。また、そのみずみずしさ、おいしさをイメージさせる葉柄部のテリの強さも同品種の大きな特長です。『艶帝』は、チンゲンサイとしては珍しい「極濃緑」タイプの品種で、店頭でも従来のチンゲンサイとは一目で明確に差別化できるとともに、「味、食感」のよさも併せ持っています。
『青冴』『艶帝』は、チンゲンサイの主要な病気の耐病性をもち、つくりやすい品種であることに加え、さらなる高い価値をつけることに成功しました。

近年、日本の伝統野菜、地方野菜のよさの再発見や、イタリア野菜をはじめとする西洋野菜、中国野菜、韓国野菜とバリエーションがますます拡大するなか、今回発売するチンゲンサイの新品種『青冴』と『艶帝』は、野菜の味や品質にこだわりをもつ消費者をターゲットに開発した高品質な品種で
あり、それぞれの品種の特徴を全面的に訴求し、拡販していきます。

■チンゲンサイのF1新品種『青冴』『艶帝』の概要

『青冴』の概要 
◆特 長
① 葉柄部のテリが強く収穫物の見栄えが優れる中大型のチンゲンサイ。食味はくせがなく、歯切れもよいため生食でも利用できる。
② 葉柄の幅は広く、緑色の厚肉で尻張りは滑らか。生育は中生で草姿はやや開帳するが、葉は細長型に近く首部のしまりはよい。
③ 萎黄病、根こぶ病に耐病性をもつ(ただし、根こぶ病はレース※5によって発病することがあるので注意が必要)。
④ 周年栽培ができ、なかでも秋~春まきで優れた青果物が収穫できる。

◆栽培の適応性
低温伸長性があるので秋~春に利用できる。
温暖地では9~4月まきで利用できるが、12~2月まきでは抽だいを防ぐため、加温育苗が必要。定植後も抽だいを避けるため十分保温する。高温下での栽培は生育が旺盛で暴れてしまうので避ける。

◆栽培のポイント
1.タネまき、育苗、定植
直まき、移植栽培のどちらも可能だが、圃場の効率的利用や低温期の抽だい防止では移植栽培が適する。株間は15×15cmを標準とする。尻張りがよく、外葉が長い品種なので密植は避ける。
晩抽性※6は比較的安定しているが、低温期の育苗では低温感応による抽だいを防ぐため、最低気温が13℃を下回らないように管理する。
 
2.肥培管理
連作が多くなるチンゲンサイ栽培では土づくりが大切。保水力のある健全な土壌をつくるために、堆肥やバイテクバイオエース※7などの有機肥料を積極的に利用することを推奨。

生育期間が短いため元肥中心の施肥設計となる。窒素成分で7kg/10aが目安。栽培期間の長い低温期は多めに施し、高温期は葉をつくりすぎないように少なめに施すようにする。圃場を使用する1週間ほど前には施肥してなじませるとよい。微量要素剤もあわせて施用すること。根張りがよく、土壌の水分を吸い上げる力の強い品種なので、収穫時期には多湿になりすぎないよう注意する。

3.収穫
草丈25cmぐらいになり、尻部が張ってきたら収穫。尻の充実は比較的遅い品種だが、収穫が遅れるとかたくなり品質低下の原因となるので注意する。


4.病害虫対策
虫食いのあとは商品性を著しく低下させるが、栽培期間が短く農薬が残存する可能性があるので要注意。コナガ、アブラムシの防除には防虫ネットによるトンネル被覆栽培で風水害とあわせて虫害を防ぐ。性フェロモンを利用したフェロモントラップを圃場に設置するのも減農薬につながる技術として有効。

◆ 『青冴』作型図

『艶帝』の概要 
◆特 長
① 葉色が極めて濃い中大型のチンゲンサイ。
② 生育は早生で草姿は立性※8、葉は細長く、葉枚数が多い(当社既存品種に比べ1~2枚)、葉柄はやや長めで首部のしまりがよい。
③ 耐病性に優れ、萎黄病、白さび病、根こぶ病に耐病性をもつ(ただし、根こぶ病はレースによって発病することがあるので注意が必要)。
④ 温暖地で3~4月まき、9~11月の秋まきに適する。高温期の栽培は節間の間伸び、尻部の乱れが見られるので避ける。また、抽だいは早いので冬~早春の栽培も避ける。

◆栽培の適応性
温暖地では9~11月まきで後半低温にあたるため、より葉色が乗り、特徴が発揮される。これ以降のタネまきでは、抽だいの危険性がある。10月下旬以降の管理ではハウスやトンネルによる保温が必要。春は露地栽培の4月まき中心で利用できる。高温条件下では尻張りが悪く、徒長して形状が崩れてしまうため不向き。

◆栽培のポイント
1.タネまき、育苗、定植
直まき、移植栽培のどちらも可能だが、圃場の効率的利用や低温期の抽だい防止では移植栽培が適する。株間は15×15cmを標準とする。尻張りのよい品種なので株間を狭くしすぎないよう注意。直まき栽培の場合、1穴に3粒ほどタネまきする。間引きは本葉3~4枚のときに行い、1本立ちにする。
移植栽培では、288穴トレーのタネまきを基本とし、タネまき後20~25℃で管理し発芽をそろえる。低温期の育苗では低温感応による抽だいを防ぐため、最低気温が13℃を下回らないように管理する。本葉2~3枚が定植適期。

2.肥培管理
連作の多くなるチンゲンサイ栽培では土づくりが大切。保水力のある健全な土壌をつくるために、堆肥やバイテクバイオエースなどの有機肥料を積極的に利用することを推奨。

生育期間が短いため元肥中心の施肥設計となる。窒素成分で7kg/10aが目安。栽培期間の長い低温期は多めに施し、高温期は葉をつくり過ぎないように少なめに施すようにする。圃場を使用する1週間ほど前には施肥してなじませるとよい。微量要素剤もあわせて施用すること。

3.収穫
草丈25cmぐらいになり、尻部が張ってきたら収穫。尻の充実は比較的遅い品種だが、収穫が遅れるとかたくなり品質低下の原因となるので注意する。
 
4.病害虫対策
虫食いのあとは商品性を著しく低下させるが、栽培期間が短く農薬が残存する可能性があるので要注意。コナガ、アブラムシの防除には防虫ネットによるトンネル被覆栽培で風水害とあわせて虫害を防ぐ。性フェロモンを利用したフェロモントラップを圃場に設置するのも減農薬につながる技術として有効。

 ◆『艶帝』の作型図 
 

◆種子価格(税込み希望小売価格:『青冴』『艶帝』とも)
2dl缶入り  13,545円
20ml袋入り   1,375円
ペレット種子5,000粒入り  3,538円

◆種子発売時期(『青冴』『艶帝』とも)
2010年6月16日から全国のJA・種苗店を通じ販売

※1 萎黄病:
糸状菌の一種(Fusarium oxysporum f.sp. conglutinans)による土壌伝染性病害。下葉から黄化し、生育が劣って株が小さくなり枯れる。

※2 根こぶ病:
根こぶ病菌(Plasmodiophora brassicae)による土壌伝染性病害。本菌に侵されると根部にコブを形成するため、生育が悪くなり収量が低下する。

※3 耐病性:
当社では、発病条件(温度、湿度、病原体の密度など)の影響を受けにくい安定したものを「抵抗性」と呼び、影響を受けやすいがその程度が軽く、収穫するうえではほとんど問題にならない性質を「耐病性」と呼んでいる。

※4 白さび病:
白さび病菌(Albugo macrospora)による病害で、特に春と秋で、かつ降雨などにより湿度が高い時期に被害の大きい病害である。病徴は主として葉部、時に葉柄に現れ、はじめ淡黄緑〜黄色の斑点を生じ、やがてその中心部(葉部の場合おもに裏面)が白色になる。ここには胞子が形成されており、飛散して病気は広がる。

※5 レース:
病原菌の系統のこと。品種育成によりつくられた病害抵抗性品種に罹病(感染)する病原菌ができるたびにレース数は増える。

※6 晩抽性:
低温に遭遇しても花芽が形成されにくい性質のこと。

※7 バイテクバイオエース:
当社開発の土づくり用のオリジナル資材で、鶏ふんとオガクズに有効微生物を混入したもの。土に混ぜるだけで、生きた多量の微生物が土壌の団粒化を促し、土壌改良を可能にする。

※8 立 性:
立性の品種は、横に広がらず、隣の株と葉が絡まないことから収穫しやすく、集荷の際に袋詰めしやすいなど作業性が優れる。

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