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ニュースリリース|2010

2010年10月12日

秋~冬でも栽培しやすく、安定して高品質な切り花を出荷できる中大輪八重咲きF1品種
トルコギキョウの新シリーズ『ロベラ』3品種を発売
需要が高いライトピンク、イエロー、グリーンの3色をラインアップ

 サカタのタネは、トルコギキョウの中生中大輪八重咲きF1品種『ロベラ』シリーズを開発し、『同 ライトピンク』『同 イエロー』『同 グリーン』全3品種の種子と苗を、2010年11月1日から生産者向けに販売します。『ロベラ』シリーズは、トルコギキョウの切り花が品薄状態となる秋から冬の出荷でもブラスチング※1が起きにくく草丈もとれることから、栽培期間を長くでき、さらに産地のリレー出荷により一年を通して良質な切り花を出荷できます。また、花径7~8cmの八重咲きのかわいらしく整った花形と、花もちのよい厚い花弁も特長です。このように、同シリーズは、栽培のしやすさと花の美しさを高水準で両立させた画期的なトルコギキョウです。『ロベラ』シリーズの税込み希望小売価格は、3品種ともペレットシード※2 1袋3,000粒入り9,450円、プラントプラグ※3 406穴セルトレー7,718円(350本保証)です。なお、切り花は2011年8月上旬ごろから市場へ出荷される予定です。シリーズ全体の初年度販売目標金額は2,000万円です。
 

写真はトルコギキョウのF1新品種『ロベラ ライトピンク』 


もともとトルコギキョウは暑さに強い花なので、夏には安定して品質がよくバリエーション豊かな切り花が市場に出回ります。一方で、秋から冬の低温・短日期は成長が鈍くなる季節です。なかでも八重咲き品種は一重咲き品種に比べて花弁数が多いので、開花のためにたくさんの養分やエネルギーを必要とします。秋から冬の時期はそれらが十分に得にくいため、蕾が成長できずに枯れてしまうブラスチングが起きやすくなります。このことからブライダルやパーティー需要が高まる秋から冬の低温・短日期に八重咲きのトルコギキョウを開花させることは難しく、市場では常に品薄、高値といった状況が続きます。そのため、生産者、市場関係者、小売店などから秋や冬でも容易に生産でき、安定供給できる高品質な品種が求められています。

『ロベラ』シリーズは、長年にわたる地道な品種育成により、秋から冬の低温・短日期でもブラスチングが起きにくく、夏の高温期でもロゼット※4化や花弁数が減りにくいので、時期によって品質に差が出ることはほとんどありません。同シリーズは、寒冷地、温暖地、暖地での秋から冬出荷のほか、栽培のしやすさにより幅広い作型に対応できることから、産地のリレー出荷を駆使することで、同シリーズのみで一年を通して安定して高品質な八重咲きのトルコギキョウを出荷できます。特に、八重咲きトルコギキョウのパフォーマンスを最大限に発揮することが難しいとされる秋から冬出荷においても、同シリーズは草丈がとれ、分枝性に優れるボリュームのある花を咲かせます。産地における試作でも「草丈がとりやすい」「ブラスチングが起きにくく栽培しやすい」など高い評価をいただいています。

シリーズ名の『ロベラ』は、欧米において女性の名前に使われる「Robella」から由来しており、「明るい名声」「輝く評判」などの意味があります。そのイメージのとおり、トルコギキョウの栽培が難しいとされる秋から冬の栽培でも品種本来の能力を十分に発揮し、花径7~8cmの八重咲きで女性を連想させるかわいらしく整った花を咲かせます。

花色は、『同 ライトピンク』が淡いピンク色の花弁に中心部はブラウン、『同 イエロー』は淡くやわらかな黄色、『同 グリーン』はほかの花色と合わせやすい明るいグリーンです。この3色はトルコギキョウのなかでも需要の高い定番色となっており、同シリーズは、ブライダルをはじめとする冠婚葬祭の業務用ニーズのほか、ギフトやフラワーアレンジメントなどカジュアルな場面でも活躍が期待できます。トルコギキョウの市場をさらに広げるボリュームゾーンに向けた汎用性の高い品種として積極的に拡販するとともに、今後、さらに品種育成を進め花色のラインアップを充実させていく予定です。
なお、『ロベラ グリーン』はこれまで「マシュマロ グリーン」の品種名で販売してきましたが、今後「マシュマロ グリーン」としての販売は在庫限りで終了となります。同品種は『ロベラ』シリーズのコンセプトに合致するため、同シリーズの一品種として組み込むこととしました。

※1 ブラスチング(blasting):
蕾(つぼみ)が成長を止め、開花することなく枯れてしまう現象。

※2  ペレットシード(pelleted seed):
コーティング種子ともいう。細かな種子や形が不ぞろいな種子を、粘土など自然に溶ける被服資材で包んだもの。粒子を大きく均一にしてあるので、播種機でまきやすくなる。

※3 プラントプラグ苗:
育苗用セル成型培養土「プレフォーマ*・プラントプラグ」(以下「プラントプラグ」)を使用した花と野菜の生産者向け苗。「プラントプラグ」は、ピートモスとココヤシ繊維を混合した培地をトレー内で固化・成型させたもの。 (1)トレーからの抜き取りが簡単で、移植作業の大幅な省力化が可能 (2)根づまりが起こりにくく、根の活力がたいへん旺盛なため、スムーズな活着、健全な生育を実現 (3)若苗での移植ができ、苗本来のパフォーマンスを最大限に引き出せる、などの特長がある。
*「プレフォーマ」はジフィー プロダクツ インターナショナル社の登録商標です。

※4  ロゼット(rosette):
植物体が生育環境に適してないときに伸長成長を止め、休眠に似た姿でいること。
 

■トルコギキョウ『ロベラ』シリーズの概要

◆特 徴

①中生中大輪八重咲き品種。特に寒冷地、温暖地、暖地の秋~冬出荷に好適。
②夏の高温期ではロゼット化や花弁数が減りにくく、秋~冬の低温・短日期ではブラスチングが起きにくいので栽培がしやすく、幅広い作型に対応できる。
③草丈がとれ、花径7~8cmのかわいらしく整った花形で、花弁が厚く、品質のよい切り花がとれる。

◆ラインアップ

品 種 特 徴
ライトピンク 中心部がブラウンで、花弁は淡いピンク色
イエロー 淡くやわらかな黄色
グリーン
(旧名マシュマログリーン)
ほかの花色と合わせやすい明るい緑色

◆栽培のポイント

1.栽培環境
施設栽培

2.管理のポイント
発芽適温は21~23℃。育苗時の高温管理は定植後のロゼットを引き起こすことがあるので注意する。通常、プラグに播種用培養土をつめ十分湿らせた後タネまきし、好光性種子のため覆土はせず播種後は光が十分ある条件で管理する。出芽までは絶対に乾かさないようにする。

育苗期間中は肥料切れに注意し、週に1回の割合で規定倍率に希釈した液体肥料を施すとよい。高温管理のほか、乾燥、過度の灌水による根の傷みもロゼットを誘起する原因となるので注意する。

生育適温は15~30℃で、変温管理が望ましい。定植前には定植床の温度を整え(冬季は暖め、夏季は冷やし地温が20℃前後を目標とする)、十分に灌水しておく。定植床のpHは6.5前後、土壌条件はEC※5 0.5程度が望ましい。定植直後から根づくまでは定植床を乾燥させないように注意する。
根づいてからは灌水を徐々に減らし、根が深く張るように心がける。生育途中は適宜、整枝、摘蕾を行い、草姿を整える。チップバーン※6、ブラスチングなどの発生を防ぐために循環扇などを用いハウス内の換気をよくするとともに、できるだけ光があたるよう管理する。

全期間を通して、アブラムシ類、スリップス類によるウイルスの被害を防ぐため定期的に殺虫剤を散布する。フザリウムなどの立枯病には発生後の有効な対策はないので、定植前の土壌消毒を徹底して行う。

※5 EC:
電気伝導度(electrical conductivity)の略。肥料や有機物(種々の有機酸や肥料成分)が含有されているとその含有量によって電流の流れる量は多くなることを利用した、肥料濃度を表す単位。

※6 チップバーン(tip-burn):
葉の先が茶色に変色し、最終的に枯れてしまう現象。窒素過多、カルシウム欠乏で起きる。

◆作型図

 

◆販売価格(税込み希望小売価格)  

ペレットシード 3,000粒 9,450円
プラントプラグ苗 406穴セルトレー(350本保証) 7,718円

※営利以外の一般向け種子、苗の販売は未定

◆発売時期

2010年11月1日から全国のJA・種苗店を通じ受注開始
2011年1月上旬から順次出荷

◆切り花出荷開始

2011年8月上旬から主要生花市場へ出荷、全国の有名フラワーショップなどで販売される予定

◆販売目標(種子と苗合計)   

『ロベラ』シリーズ全体(3品種)で初年度 2,000万円
(2010年11月~2011年10月期の1か年)

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