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ニュースリリース|2011

2011年08月29日

サカタのタネと愛知製鋼が共同開発
液体微量要素複合肥料『鉄力(てつりき)あくあF14』を発売
鉄、マグネシウムのほか5種類の微量要素をバランスよく配合

株式会社サカタのタネ(社長:坂田宏、本社:横浜市都筑区)と愛知製鋼株式会社(社長:藤岡高広、本社:愛知県東海市)は、液体微量要素複合肥料『鉄力あくあF14』を共同開発し、愛知製鋼が製造、サカタのタネが生産園芸用に販売を開始します。『鉄力あくあF14』は、愛知製鋼のオリジナル商品「鉄力あくあF10」をもとに、種苗会社としてのサカタのタネのノウハウを注ぎ込んで開発したものです。「同 F10」が鉄、マグネシウム、カルシウムの3要素の混合であるのに対し、『鉄力あくあF14』はより複合的な相乗効果を発揮すべく、鉄、マグネシウムのほか、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデンの5つの微量要素を配合しています。花や野菜の栽培全般に使用でき、葉緑体の増加、呼吸機能や光合成能力、それに窒素同化※1の向上、根張り促進に効果を発揮し、生産物の品質向上に大きく貢献します。『鉄力あくあF14』は、1本1L入りで、2011年9月12日から全国のJA、種苗店を通じてオープン価格で販売します。なお、3年後の売上目標金額は年間で5,000万円です。

 写真は液体微量要素複合肥料『鉄力あくあF14』


植物が成長するために必要な成分は、光合成の際に吸収される炭素、酸素、水素のほか、肥料要素として多量要素と微量要素があります。多量要素は、肥料の主要三要素である窒素、リン酸、カリに加え、三要素に次いで植物の健全な生育に欠かせないカルシウム、硫黄、マグネシウムの合計6元素からなります。微量要素は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、モリブデン、ホウ素、塩素、ニッケルなどがあり、作物体内の代謝に重要な役割を果たしています。

微量要素は、文字どおりほんのわずかな量しか必要としない成分ですが、植物体内で行われる葉緑素の生成、窒素同化などに関与し、花や野菜の生産における重要な肥料成分としての効果を発揮します。微量要素が欠乏する要因は、土壌酸度のかたよりや連作障害などが挙げられ、特に高温期においてその症状が出やすくなります。近年の猛暑や暖冬といった異常気象でも安定した作物の生産が期待できる微量要素肥料の働きに、年々注目が高まっています。

しかし、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅などの微量要素を単肥で施用すると障害が出やすく、また肥料の組み合わせや配合バランスが大変難しいため、過剰施用すると葉に褐色の斑点が出たり黄化するなど生育が阻害されることもあり、生産者が独自で微量要素を施すには的確な判断が必要でした。

愛知製鋼が2003年に発売した「鉄力あくあ」シリーズは、通常では溶けにくい鉄を有機酸鉄錯体※2という形で低分子のままキレート※3化させ、高pHでも吸収できるようにしたこれまでにない画期的な鉄資材です。そのなかでも「鉄力あくあF10」は、鉄の濃度が濃く、唯一カルシウムやマグネシウムなどの多量要素も混合しているため、使い勝手のよい資材として大変好評を博しています。また、液状のため葉面散布にも好適で「土壌施用よりも土壌蓄積が少なく過剰害のリスクがはるかに小さい」「高pHの土壌下で効きにくい鉄、マンガン、銅、亜鉛なども土壌pHに左右されずに施用できる」「さまざまな高機能性の液体資材と組み合わせることで相乗効果を期待できる」といった利点もあります。サカタのタネでは近年「鉄力あくあF10」の売上を顕著に伸ばしており、2010年6月~2011年5月の売上は前年同時期の2倍以上になっています。

液体微量要素複合肥料『鉄力あくあF14』は、愛知製鋼独自の技術をもとに、サカタのタネの研究農場で試験を繰り返し、添加する微量要素間の拮抗作用などを十分に考慮し開発したものです。鉄(クロロフィルの形成)、マグネシウム(クロロフィルの形成、細胞壁の形成、物質運搬)、マンガン(葉緑体の形成、根の強化)、ホウ素(細胞壁の形成)、亜鉛(活性酸素消去、解糖系・クエン酸回路に必須)、銅(代謝向上、葉緑体の構成要素)、モリブデン(代謝向上、硝酸態窒素の同化)の7元素をバランスよく配合しており、施用濃度と頻度を守れば手軽に微量要素肥料の効果を得ることができます。マンガン、ホウ素、亜鉛、銅は単剤で使用すると過剰害が起きることがありますが、総合剤とすることで害が出にくくなっています。さらに、マグネシウム含有量を従来の「鉄力あくあF10」に比べ約2.3倍に増やし、植物生育の鍵となる葉緑体の増加効果をいっそう高めています。

『鉄力あくあF14』の基本的な使用方法は、原液を5,000~10,000倍に希釈し1~2週間間隔で散布します。花や野菜の栽培全般に使用でき、葉緑体の増加、呼吸機能や光合成能力、それに窒素同化の向上、根張り促進(根量増加、根を太くする効果)に効果を発揮し、生産物の品質向上に大きく貢献します。

『鉄力あくあF14』の「14」というネーミングは、植物体内で行われる光合成、窒素同化、電子伝達系※4、カルビン回路※5の4つの反応に効果を発揮することから命名したものです。

サカタのタネでは、今後、当社の花と野菜の生産者を中心に、『鉄力あくあF14』および当社の高機能の液肥資材を積極的に提案し、資材部門における主力商材の一つにすべく積極的に拡販していきます。

なお、『鉄力あくあF14』は、2011年8月25日付で肥料登録済みです(登録番号:生第92081号)。


※1 窒素同化:
硝酸態窒素が根で吸収され、まず亜硝態窒素に、次にアンモニア窒素に還元され有機窒素化合物を合成す
ること。

※2 有機酸鉄錯体:
有機酸が鉄とキレート錯体を形成したもの。通常で鉄は溶けにくいが、キレート化することによって可溶化させ吸収しやすくなる。

※3 キレート:
複数の配位座をもつ配位子(金属と結びついている有機物)のこと。金属イオンが複数の配位座やキレートと結びつくことを「キレート化」「錯体化」いい、できあがった化合物を「キレート錯体」と呼ぶ。

※4 電子伝達系:
解糖系やクエン酸回路で脱水素反応によってはずされた水素イオンと電子が、各種の伝達体を経て酸素に達するまでの系のこと。

※5 カルビン回路:
光合成の際の二酸化炭素(CO2)還元経路のこと。

■液体微量要素複合肥料『鉄力あくあF14』の概要

◆商品特長
① 鉄、マグネシウム、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデンの7つの要素を配合した液体微量要素複合肥料。
② マンガン、ホウ素、亜鉛、銅など単肥施用だと過剰害が出やすい要素をバランスよく配合してあるため、手軽に使用できる。
③ 花や野菜の栽培全般に使用でき、葉緑体の増加、呼吸機能や光合成能力、それに窒素同化の向上、根張り促進(根量増加、根を太くする効果)に効果を発揮し、生産物の品質向上に大きく貢献する。
④ 葉面散布に好適で「土壌施用よりも土壌蓄積が少なく過剰害のリスクがはるかに小さい」「高pHの土壌下で効きにくい鉄、マンガン、銅、亜鉛なども土壌pHに左右されずに施用できる」「さまざまな高機能性の液体資材と組み合わせることで相乗効果を期待できる」といった利点がある。

◆含有成分   ※含有量は1本(1L)あたり

含有成分 含有量 効果
鉄(Fe) 15,000mg   クロロフィルの形成
マグネシウム(Mg)  7,000mg  クロロフィル、細胞壁の形成
物質運搬
マンガン(Mn) 3,000mg  葉緑体(膜形成)、リグニン(根の強化)の形成
ホウ素(B) 3,000mg  細胞壁の形成
亜鉛(Zn) 3,000mg  活性酸素消去
解糖系・クエン酸回路に必須
銅(Cu)  750mg  代謝向上(炭酸同化促進)
葉緑体の構成要素
モリブデン(Mo) 300mg 代謝向上(反応触媒)
硝酸態窒素の同化

◆商品仕様

商 品 名 鉄力あくあF14
適応作物 花、野菜全般
主 用 途 葉面散布用
容  量 1L
使用方法  5,000~10,000倍に希釈し、1~2週間間隔で施用

◆発売時期・販売ルート・価格

2011年9月12日から、全国の種苗店・農業用資材販売店を通じてオープン価格で販売。
※ 趣味園芸用の販売は未定。  

◆3年後の販売目標

5,000万円(2013年6月~2014年5月期の1か年)

■ 液体微量要素複合肥料『鉄力あくあF14』の使用効果

トルコギキョウ「ボヤージュⓇ ホワイト」に、5,000倍に希釈した「鉄力あくあF10」(左)、『鉄力あくあF14』(右)を育苗40日目から1週間間隔で4回施用した。
『同 F14』のほうが、より生育が旺盛で葉面積が広いことがわかる。
(サカタのタネ 三郷試験場にて 2011年7月7日撮影)

 

ブロッコリー「緑嶺」の苗を無施用で管理したもの(左)と、5,000倍に希釈した『鉄力あくあF14』を施用したもの(右)。液肥施用から14日後に撮影した。
『同 F14』を施した苗のほうが、根が太く根量が多いため、定植時に活着しやすく、環境ストレスにも耐えられることが期待できる。
(サカタのタネ 本社にて 2011年8月26日撮影)

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