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ニュースリリース|2011

2011年11月07日

豪華な花形が特徴の大輪フリンジ八重咲きF1品種のトルコギキョウ『ボヤージュ』シリーズに新色
『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』が登場
強い日ざしでもアプリコットの花色を保ち、整枝作業を軽減できる省力品種

サカタのタネは、大輪フリンジ八重咲きのトルコギキョウ『ボヤージュ』シリーズに、中生品種『ボヤージュ(2型※1)ライトアプリコット』を追加し、2011年11月21日に生産者向けに種子とセルトップ※2を発売します。『ボヤージュ』シリーズは花径10~11cmの大輪で、縁にフリンジが入る豪華な花形のトルコギキョウです。『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』は、日射量が多くなると濃いピンク色に変色してしまう同色系品種の課題を克服しています。下位からの枝分かれが少ない「上位分枝型」品種のため、本来トルコギキョウの栽培で必要な整枝作業を軽減できます。同品種と既存の早生品種「同 (1型)アプリコット」を組み合わせた産地のリレー出荷により、早春~夏の長期間アプリコット系品種の安定供給ができます。同品種の税込み希望小売価格は、プライマックスⓇ※3種子1袋3,000粒入り13,230円、セルトップ苗1トレー406穴セルトレー8,453円(350本保証)です。発送は、種子が今年11月21日から順次、苗は翌年4月からです。初年度販売目標は、シリーズ合計(8品種)で5,000万円です。なお産地からの切り花出荷は、2012年6月ごろから開始される見込みです。

写真はトルコギキョウ『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』


豪華な大輪八重咲きのトルコギキョウは、特にブライダルをはじめとするパーティーやイベント需要において、プレミアム感の高い花として人気があります。一方そのボリュームから、花首が花自体の重さに耐えきれず下向きに垂れてしまうという課題があります。

これに対し『ボヤージュ』シリーズは花径10~11cmの大輪で、フリル状の花弁をもちながら、花首がかたいためボリュームのある花をしっかり支えることができます。発芽や生育のそろいがよく、高温時のロゼット※4化が少ないため、大輪フリンジ八重咲きのトルコギキョウとしては比較的栽培がしやすい品種です。花弁が厚いため花傷みが少なく、草丈が十分にとれ、分枝が旺盛なため高品質な切り花を出荷できます。さらに、装飾後の花もちに優れることから、市場やフラワーショップをはじめとする小売関係者、ホテルなどの業務用ユーザーからも支持されています。これらのことから『ボヤージュ』シリーズの評価は高く、2010年度(2010年6月~2011年5月期)の種子と苗の売上金額は、初年度の2008年度(2008年6月~2009年5月期)の3.8倍にもなっています。

これまでのアプリコット系トルコギキョウ品種は、日射量が多くなると濃いピンク色に変色しやすいことから、花色を維持するために遮光ネットを張る必要がありました。今回発表する『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』は、日射量が多い環境でも淡いアプリコット色を保ち続けます。

本来トルコギキョウの栽培では、草姿を整えるため、茎の下半分から発生する余分な枝をかきとる整枝作業が必要となります。同品種は下位の枝分かれが少ない「上位分枝型」という性質をもつことから、この作業が軽減でき自然ときれいな草姿となる省力品種です。

中生品種のトルコギキョウの栽培は、梅雨時期など曇天が続く時期にあたるため、ブラインド※5の症状が出やすいことが問題となっていますが、同品種は日照不足でもブラインドが起こりにくく高品質な切り花ができます。さらに、同シリーズは他品種と比べて花もちに優れる特長がありますが、そのなかでも『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』は特に花もちに優れ、茎がかたく扱いやすいことも大きな特長です。国内のトルコギキョウ産地で試作したところ、生産者からは「茎がかたく、とても栽培しやすい」「花弁が厚く花もちがよい」「これまで栽培してきたトルコギキョウで、最も理想に近い草姿」などの評価をいただいています。また、イベント会場で同品種を展示したところ、市場関係者からは「優しい色合いが秋のブライダルシーズンに使いやすそう」などのご意見をいただいています。

中生品種の『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』が加わったことで、早生品種の「同 (1型)アプリコット」との組み合わせと産地のリレー出荷によって、2月中旬から9月上旬の長期間にわたり、安定してアプリコット系の高品質な切り花を供給できます。   

全8品種とラインアップが充実した『ボヤージュ』シリーズは、高級感を醸し出すフリンジの花弁と豪華な花形により、トルコギキョウの市場をさらに活性化し、需要拡大に寄与する期待の品種です。今後も品種育成を進めていき、ラインアップをさらに充実させていく予定です。

なお、シリーズ名の『ボヤージュ』(Voyage)は、フランス語で「旅立ち」を意味します。その豪華な花形がブライダルフラワーに好適であることから「新たな人生の旅立ちをする花嫁に祝福の花を」といったイメージから命名したものです。

■トルコギキョウ『ボヤージュ (2型)ライトアプリコット』の概要

◆特 長

①豪華な花形が特徴の大輪フリンジ八重咲き品種。花径は10~11㎝。
②茎や花首がかたいため扱いやすく、アレンジメントに使いやすい。
③花弁数が多く、一枚一枚が厚くしっかりしているため花もちがよい。
④発芽や生育のそろいがよく、高温期のロゼット化が少ないため栽培がしやすい。
⑤花弁の色は淡いアプリコット色。日射量の多い時期でも変色しにくい。
⑥下位からの枝分かれが少ない「上位分枝型」品種のため、本来トルコギキョウの栽培で必要な整枝作業を軽減できる省力品種。
⑦曇天が続いてもブラインドが起きにくい。
⑧早生品種の「ボヤージュ (1型)アプリコット」と組み合わせることで、産地のリレー出荷により早春から秋の長期間にわたりアプリコット系品種の切り花供給が可能。

 ◆『ボヤージュ』シリーズのラインアップ (全6色8品種)

1型(早生品種)

品 種  品種特性
ボヤージュ (1型)ホワイト  花径が大きく、立体感のある花形。花色はホワイト
※花色は、作型や栽培環境によってアイボリー色の出現率が高くなる場合がある。
ボヤージュ (1型)グリーン  枝吹きがよくボリュームがとれ、栽培しやすいグリーン
※5%前後の比率でフリンジの弱い花形が出現する。
ボヤージュ (1型)イエロー  花弁の巻きが強く、より立体感のあるイエロー
※5%前後の比率でフリンジの弱い花形が出現する。
ボヤージュ (1型)アプリコット  トルコギキョウではこれまでにない濃いアプリコット
※日射量が多いと花色がローズピンクになる。5%前後の比率でフリンジの弱い花形が出現する。

2型(中生品種)

品 種  品種特性
ボヤージュ (2型)グリーン  茎が丈夫でまっすぐ伸び、栽培しやすいグリーン
※5%前後の比率でフリンジの弱い花形が出現する。
ボヤージュ (2型)イエロー フリンジがしっかりと出て大輪で豪華な印象のイエロー
※5%前後の比率でフリンジの弱い花形が出現する。
ボヤージュ (2型)ブルー  シリーズ待望のブルー。花弁の巻きが強く、秋でも花弁数が減りにくい
※5%前後の比率で八重咲きの奇形が出現する。
ボヤージュ (2型)ライトアプリコット  優しい色合いのアプリコット。日射量が多くても変色しにくい

◆栽培のポイント  

① 栽培環境
施設栽培

② 管理のポイント
発芽適温は21~23℃。育苗時の高温管理は、定植後のロゼットを引き起こすことがあるので注意する。通常、セル成型トレーにあらかじめ十分湿らせたタネまき用培養土を詰めてから、タネまきする。好光性種子のため覆土はせず、タネまき後は光が十分ある条件で管理する。出芽までは絶対に乾かさないようにする。

育苗期間中は肥料切れに注意し、週に1回の割合で規定倍率に希釈した液体肥料を施すとよい。高温管理のほか、乾燥、過度の水やりによる根の傷みもロゼットを誘起する原因となるので注意する。

生育適温は15~30℃で、変温管理が望ましい。植えつけ前には定植床の温度を整え(冬季は暖め、夏季は冷やし、地温20℃前後を目標とする)、十分に水やりしておく。定植床のpHは6.5前後、土壌条件はEC※6 0.5程度が望ましい。植えつけ直後から根づくまでは定植床を乾燥させないようにする。

根づいてからは水やりを徐々に減らし、根が深く張るように心がける。生育途中は適宜、整枝、摘蕾を行い、草姿を整える。チップバーン※7、ブラスチング※8の発生を防ぐために循環扇などを用いハウス内の換気をよくするとともに、できるだけ光があたるよう管理する。

全期間を通して、アブラムシ類、スリップス類によるウイルスの被害を防ぐため、定期的に殺虫剤を散布する。フザリウム菌などによる立枯病には、発生後の有効な対策はないので、植えつけ前の土壌消毒を徹底して行う。

 作型図

 

◆販売ルート
 
全国の種苗店、JAを通じて生産者に販売

◆販売価格(税込み希望小売価格)および発売時期  

プライマックス種子 3,000粒 13,230円(2011年11月21日から順次出荷開始)
セルトップ苗    406穴セルトレー(350本保証) 8,453円
(2011年11月21日から受注開始、2012年4月上旬から出荷開始)

※趣味園芸向け種子、苗の販売は未定

◆切り花出荷開始

生産者による市場への切り花出荷は、2012年6月ごろから開始される見込み。

◆販売目標(種子とセルトップ苗合計)  

『ボヤージュ』シリーズ全体(8品種)で5,000万円
(2011年11月~2012年10月期の1か年)

※1:当社トルコギキョウにおいて早晩性を示す表記で、0型(極早生)~3型(晩生)がある。2型は中生。

※2 セルトップ苗:
サカタのタネオリジナルのセル成型苗。

※3 プライマックス
種子の発芽性を向上させるために施す物理的、化学的な処理のことをプライミングといい、この処理を行うことを当社では「プライマックス」と呼んでいる。処理の仕方は、品目によりさまざまだが、この処理を行うことで、(1)発芽速度が向上し、一斉にそろう、(2)発芽適温の範囲が広がる、(3)種子休眠の覚醒をもたらす、といった効果がある。

※4  ロゼット(rosette):
植物体が生育環境に適してないときに伸長成長を止め、休眠に似た姿でいること。

※5 ブラインド(blind):
何らかの原因で花芽分化が起こらなかった、あるいは、分化初期に花芽が枯死したために開花に至らない現象のこと。

※6 EC:
電気伝導度(electrical conductivity)の略。肥料や有機物(種々の有機酸や肥料成分)が含有されているとその含有量によって電流の流れる量は多くなることを利用した、肥料濃度を表す単位。

※7 チップバーン(tip-burn):
葉の先が茶色に変色し、最終的に枯れてしまう現象。窒素過多、カルシウム欠乏で起きる。

※8 ブラスチング(blasting):
蕾が成長を止め、開花することなく枯れてしまう現象。

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