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ニュースリリース|2012

2012年05月21日

包葉性に優れ、手間と労力のかかる軟白作業を大幅に軽減できる
カリフラワーのF1新品種『ホワイトキャンディ』の種子を発売
花蕾は極緻密で純白、幅広い作型に対応できる中早生品種

サカタのタネは、軟白作業の手間を大幅に軽減できるカリフラワーの中早生F1新品種『ホワイトキャンディ』の種子を2012年6月下旬に発売します。カリフラワーの花蕾は日光にあたると黄化し、商品価値が著しく低下してしまいます。そのため従来品種は、葉を結束したり、内側に折るなどの軟白作業が必要です。『ホワイトキャンディ』は葉枚数が多く、自然に葉が花蕾を包み込む性質(包葉性)がとても強いため、これらの作業を大幅に軽減することができます。さらに、葉で覆われた花蕾は純白で極緻密なため、高品質な青果を収穫できる品種として他品種と差別化を図ることができます。『ホワイトキャンディ』は、定植後85日前後で収穫できる中早生品種です。温暖地、暖地の秋冬どり栽培や春どり栽培、寒冷地の初夏どり栽培など幅広い作型に対応できます。『ホワイトキャンディ』の種子は、2,000粒入り4,200円、ペレットシード※1 5,000粒入り12,390円(いずれも税込み希望小売価格)で、全国の種苗店・JAルートを通じて販売します。なお、初年度の販売目標金額は1,000万円です。

 
写真はカリフラワーのF1新品種『ホワイトキャンディ』の青果


カリフラワーは、同じアブラナ科の仲間であるブロッコリーの突然変異から生まれた野菜です。明治時代にヨーロッパから導入され、第二次世界大戦後にはアスパラガスやセルリーとともに「洋菜の三白」と呼ばれ、代表的な西洋野菜として浸透しました。一方でブロッコリーは、1970年代以降、コールドチェーンの普及と日本の気候に合う品種の育成が進んだこと、カリフラワー栽培に必要な軟白作業が不要なこと、そして栄養価が高いということもあり、急速に普及しました。現在ではブロッコリーとカリフラワーの国内の作付面積は逆転し、ブロッコリーは13,400ha、カリフラワーはその10分の1の1,320haほどになっています※2

カリフラワーの栽培においては、いかに純白で、緻密な花蕾を収穫するかが大きなポイントになります。カリフラワーの花蕾は日光にあたると黄化し、商品価値が著しく低下してしまいます。そのため生産者は、葉の中心に花蕾が見え始めたころに花蕾を葉で覆う軟白作業を行っています。軟葉作業は、葉をひもでしばる(縛葉・ばくよう)、葉を内側に折る(折葉・せつよう)などといった方法があります。生産者からは「軟白作業にとても手間がかかる」「株ごとに花蕾を包む時期を見極めなければならず、毎日の見回りが必要」などの声が上がっており、生産者がブロッコリーに作付けを変更した要因の一つとされています。

今回発売する『ホワイトキャンディ』は、純白で緻密な花蕾と、包葉性の強さを両立した品種の育成をめざして、約10年の歳月をかけて開発した品種です。葉枚数が多く、葉が花蕾を包み込む性質がとても強いため、軟白作業を大幅に軽減することができます。そのうえ、極緻密でドーム形の純白花蕾を収穫することができます。『ホワイトキャンディ』を試作した茨城県境町の生産者からは「葉を折る必要がないので、作業がとても楽になった」「早生~中生品種を高温期に栽培すると花蕾の表面が毛羽立つことがあるが、『ホワイトキャンディ』はそれが起きにくい」などといったご意見をいただいています。また市場担当者からは「純白花蕾が特長の従来品種『バロック』と比べても引けをとらないほど品質がよい。試作した生産者からも期待の声があがっていた」との高い評価をいただいています。

『ホワイトキャンディ』は、定植後約85日で収穫できる中早生品種です。花蕾の重さは一般的なカリフラワーと同様の750~800g程度です。同品種は、中早生品種でありながら高温適応性にも優れます。そのため、カリフラワーの一般的な作型である、温暖地、暖地の秋冬どり栽培に加え、同地域の春どり栽培、寒冷地の初夏どり栽培にも適しています。寒冷地では『ホワイトキャンディ』と早生品種の「美星」と「バロック」を組み合わせることで7月上旬~10月下旬の長期にわたり当社品種のみでのリレー出荷ができます。また、温暖地、暖地でも『ホワイトキャンディ』「美星」「バロック」「はくすい」などで同様にリレー出荷ができます。

なお『ホワイトキャンディ』の品種名は、純白の花蕾と、キャンディの包み紙のようなしっかりとした包葉性をもつことから命名したものです。当社は、軟白作業の軽減と高品質花蕾を両立した『ホワイトキャンディ』を積極的に拡販することで、これまで以上にカリフラワーが栽培しやすく、また消費者にとってもより身近な野菜になることを期待しています。

■カリフラワーのF1新品種『ホワイトキャンディ』の概要

◆特 長

①定植後約85日で収穫できる中早生品種。
②葉枚数が多く、包葉性がとても強い。
③草姿は立性で、草勢はややおとなしめ。生育そろいがよい。
④花蕾は純白で極緻密、重量感のあるドーム形で、形状の安定性が高い。
⑤高温適応性に優れ、幅広い作型に対応できる。

◆栽培の適応性

温暖地、暖地の秋冬どり栽培、および春どり栽培、寒冷地の初夏どり栽培に適する。具体的には温暖地、暖地では、7月下旬~8月中旬播種の11~12月収穫、1月下旬~2月中旬播種の5~6月収穫に適する。寒冷地では、2月下旬~3月中旬播種の6~7月収穫に適する。

◆栽培のポイント

①播種と育苗
発芽を均一にするため、播種床の地温(20~25℃)を確保する。夏まき栽培では、風とおしと日当たりのよい場所を選ぶ。播種後は十分に灌水し、発芽まで乾燥させないように管理する。特にセル成型育苗では、徒長を防ぐため夕方には床土の表面が乾く程度に灌水するのがポイント。

②畑作りと施肥
カリフラワーは湿害に弱い作物なので、排水のよい畑を選ぶとともに、サブソイラー※3による硬盤の破壊や高畝栽培など排水対策を積極的に行う。

総施肥量(元肥と追肥)は、10aあたり成分で窒素20kg、リン酸25kg、カリ20kg程度を標準とするが、気候や前作、土質、作型によって施肥量を変更する必要がある。ややおとなしめの草姿のため、追肥で調節して十分な株の大きさになるように努める。一方、過剰施肥は空洞症の発生につながるので注意が必要。

③定植および定植後の管理
セル成型育苗では根張りをよくするために、十分に順化した本葉2.5~3.5枚のがっちりとした若苗を定植する。病害虫予防のためにも、あまり株間を詰めすぎないように注意し、10aあたり約3,600本を標準とする。

定植直後に極端な乾燥が続く場合は、スプリンクラーなどで灌水する。また、除草効果と排水対策も兼ねて、活着後、雑草が芽生え始めたころにカルチベーター※4などで中耕する。十分な包葉性を発揮するためには、葉枚数と草勢をしっかりと確保することが重要となるため、活着の促進に努める。特に、春まきは低温時の植えつけとなるため、草勢の確保に心掛ける必要がある。

④病害虫防除
カリフラワーは登録農薬が少ないので、育苗時からの徹底した予防が大切。

⑤収穫
花蕾を保護するために、まわりの葉を多少つけて収穫する。サイズをそろえて出荷する。包葉性がとても強いため、収穫適期を見落としやすい。定期的な圃場巡回を行い、計画的な収穫を心掛ける。また、過熟時にはアントシアンが発生することがあるので適期収穫に努める。特に春どりや初夏どりは花蕾の生育が速いので、注意が必要。

※1 ペレットシード:(pelleted seed):
コーティング種子ともいう。細かな種子や形が不ぞろいな種子を、粘土など自然に溶ける被覆資材で包んだもの。粒子を大きく均一にしてあるので、播種機でまきやすくなる。

※2 農林水産省 平成22年度「野菜生産出荷統計」から

※3 サブソイラー:
トラクターに取り付け圃場に大きな爪部分を刺して走ることにより硬盤を破壊し、排水性や地温を高めたり植物の根域を増やすことができる農業用機材。

※4 カルチベーター:
作物の中耕・除草・土寄せなどに用いる農業機械。

◆種子価格(税込み希望小売価格)

2,000粒入り         4,200円 
ペレットシード5,000粒入り 12,390円
※趣味園芸向け種子、苗の販売は未定

◆種子発売時期

2012年6月下旬から全国の種苗店・JAを通じて販売

◆販売目標金額

初年度1,000万円(2012年6月~2013年5月の1年間)

◆作型図 
 
 

 

左 『ホワイトキャンディ』の包葉した状態の花蕾 右 同品種の包葉を外した花蕾

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