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ニュースリリース|2012

2012年11月15日

中輪バラ咲きの定番『ピッコローサ スノー』の周年供給を可能にする画期的品種が登場
トルコギキョウの新品種『ピッコローサ ニュースノー』を発売
低温短日期でもブラスチング※1を起こしにくく栽培しやすい

サカタのタネは、トルコギキョウの中早生中輪バラ咲きF1品種『ピッコローサ ニュースノー』の種子と苗を、2012年11月26日から生産者向けに販売します。『ピッコローサ』は、バラと見まがう上品な花形と、栽培しやすく、花もちに大変優れることが特徴の人気シリーズです。特に「ピッコローサ スノー」は、冠婚葬祭で広く使われる純白の花色から、白色中輪バラ咲き品種の代表として知られています。「同 スノー」は本来春~夏出荷向きです。しかし流通からの熱い要望により秋~春出荷も行われていますが、この時期の栽培には適さないため新品種の登場が切望されていました。『ピッコローサ ニュースノー』は、シリーズ待望の中早生品種で低温短日期でもブラスチングを起こしにくく、枝吹きがよく、草丈がとれます。「同 スノー」と合わせた産地リレーにより年間を通して高品質な切り花を安定供給できます。『ピッコローサ ニュースノー』の税込み希望小売価格は、ペレットシード※2 1袋3,000粒入り9,450円、プラントップ※3 406穴セルトレー7,718円(350本保証)です。『ピッコローサ ニュースノー』の初年度販売目標金額は3,000万円です。


 
写真はトルコギキョウのF1新品種『ピッコローサ ニュースノー』

2000年の発売以来、中輪バラ咲きF1品種『ピッコローサ』シリーズは、花径約6~7㎝のバラと見まがう上品な花形と、栽培しやすく、花弁が厚く花もちに大変優れることから、生産者、市場関係者、小売業者など、多方面から高い評価を得ている人気のトルコギキョウです。同シリーズは、「ピッコローサ スノー」「同 ローズピンク」「同 グリーン(ver.2)」「同 ブルー」「同 ピンクピコティー」の5品種をラインアップしています。なかでも「ピッコローサ スノー」は、現在トルコギキョウの品種別流通ランキングで第3位※4の定番品種です。

白色のトルコギキョウが最も使われるのは、ウエディングの装飾やブーケ、葬祭セレモニーなどの業務需要です。白色中輪バラ咲き品種は、他社品種も含めて数多く存在していますが、栽培しやすさはもちろん、微妙な花形や色の違いにいたるまでさまざまな要素が絡み合うことから、生産者にとっては品種選定が難しい状況にあります。「ピッコローサ スノー」は、くすみのない純白の花色と整った花形、それに花もちのよさから大変評価は高く、“花もちのよいトルコギキョウといえば「ピッコローサ スノー」”というイメージが深く浸透しています。同品種は本来早生のため春から夏にかけての出荷に適していますが、流通からは周年供給に対する根強い要望があります。

そのため、同品種の栽培には向かない秋から春にかけての出荷も行われていましたが、この時期に栽培すると、ブラスチングを起こしやすい、チップバーン※5が出やすい、枝吹きが少ない、草丈がとりづらいなど多くの障害が出ます。ブラスチングが発生すると花が少なくなるため、切り花としての出荷はできず、廃棄するか、新たに花を咲かせて出荷基準まで引き上げる必要があります。仕立て直すと、余計な手間と時間、それに暖房費や電照を行うための電気代などがかかってしまい、結果として経営を圧迫することから、ブラスチングを起こしにくい品種が常に求められてきました。このような状況のなか「ピッコローサ スノー」の花形に類似した品種も出始めてきました。これらの他社品種は、枝が吹きにくくブラスチングが出やすい、あるいは花形が美しくないなどの問題点があります。当社は『ピッコローサ』シリーズの白色品種の安定供給化を目指し、「ピッコローサ スノー」と同じ花形で、低温短日期にも栽培しやすい品種の開発に取り組んできました。

今回開発した『ピッコローサ ニュースノー』は、秋から春にかけての出荷に最適な品種です。一般的にトルコギキョウは、茎が硬い品種を低温短日期に栽培すると、草丈はとりづらく、ブラスチングを起こしやすくなります。『ピッコローサ ニュースノー』は、従来の「同 スノー」の整った花形を維持しながらこれらの課題を解決した画期的な品種です。さらに『ピッコローサ ニュースノー』は、「同 スノー」よりもさらに純白で透明感のある花色を実現しています。同品種は、秋から春にかけての出荷だけでなく、北海道や長野といった寒地においては夏出荷にも対応できるため、同一品種のみで長期間にわたる供給ができます。また、国内のすべての地域において春から夏出荷に好適な「ピッコローサ スノー」を併用することで、高温長日期でもより茎の硬い切り花を栽培でき、この2品種の組み合わせと産地リレーを駆使することにより、年間を通して高品質な白色中輪バラ咲きトルコギキョウを安定供給できます。

同品種を試作した生産者からは、「秋出荷の作型で従来の『同 スノー』と同時に栽培したところ、『ピッコローサ ニュースノー』はより枝数がとれ、ブラスチングも起こしにくかった」「『ピッコローサ スノー』と同様の花が冬場に栽培できるとは思わなかった」などといった高い評価をいただいています。

白色中輪バラ咲き品種の当社シェアは、出荷本数ベースで現在72%※6程度ですが、『ピッコローサ ニュースノー』を投入し、周年供給を可能にすることで、3年後にはこれを90%以上に引き上げる計画です。当社は、『ピッコローサ ニュースノー』を「100周年記念品種」として位置づけており、従来の「ピッコローサ スノー」とあわせて積極的に販売していきます。

■トルコギキョウ『ピッコローサ ニュースノー』の概要

◆特 徴

①花径約6cmの中早生中輪バラ咲きF1品種。
②花弁数が多く、どの角度から見ても上品なバラ咲きとなる。
③花弁は厚く、花もちや輸送性に優れる。
④秋~春出荷に最適だが、寒地においては夏出荷もできる。
⑤低温短日期でも、ブラスチングを起こしにくく、枝吹きがよく、草丈がとりやすい。
⑥花色は「ピッコローサ スノー」より純白で透明感がある。

◆『ピッコローサ』シリーズのラインアップ

品種名  特 徴
ピッコローサ スノー  純白の花弁と整った花形
ピッコローサ ローズピンク  濃い桃色の花弁
ピッコローサ グリーン(ver.2)  淡い緑の花弁
ピッコローサ ブルー  青紫色の花弁
ピッコローサ ピンクピコティー  白色地に桃色の覆輪の花弁
ピッコローサ ニュースノー  純白の透明感のある花弁

◆栽培のポイント  

1.栽培環境
施設栽培

2.管理のポイント
発芽適温は21~23℃。育苗時に高温で管理すると定植後にロゼット※7を起こすことがあるので注意する。通常、セル成型トレーに播種用培養土をつめ十分湿らせた後タネまきし、好光性種子のため覆土はせず、光が十分ある条件で管理する。出芽までは絶対に乾かさないようにする。

育苗期間中は肥料切れに注意し、週に1回の割合で規定倍率に希釈した液体肥料を施すとよい。高温管理のほか、乾燥、過度の灌水による根の傷みもロゼットを誘起する原因となるので注意する。生育適温は15~30℃で、変温管理が望ましい。定植前には定植床の温度を整え(地温が20℃前後を目標とする)、十分に灌水しておく。定植床のpHは6.5前後、土壌条件はEC※8 0.5程度が望ましい。定植直後から根づくまでは定植床を乾燥させないようにする。

根づいてからは灌水を徐々に減らし、根が深く張るように心がける。生育途中は適宜、整枝、摘蕾を行い、草姿を整える。チップバーン、灰色かび病などの発生を防ぐために循環扇などを用いハウス内の換気をよくするとともに、できるだけ光があたるよう管理する。また、ホウ素が欠乏すると茎が割れる場合があるので注意する。定植後には全般的に温度の上げ過ぎや、肥料、水のやり過ぎに留意することが肝要である。

全期間を通して、アブラムシ類、スリップス類によるウイルスの被害を防ぐため、定期的に殺虫剤を散布する。フザリウムなどの立枯病には発生後の有効な対策はないので、定植前の土壌消毒を徹底して行う。

※1 ブラスチング(blasting):
蕾(つぼみ)が成長を止め、開花することなく枯死してしまう現象。

※2  ペレットシード(pelleted seed):
コーティング種子ともいう。細かな種子や形が不ぞろいな種子を、粘土など自然に溶ける被覆資材で包んだもの。粒子を大きく均一にしてあるので、播種機でまきやすくなる。

※3 プラントップ苗:
育苗用セル成型培養土「プレフォーマⓇ*・プラントプラグ」(以下「プラントプラグ」)を使用した花と野菜の生産者向け苗。「プラントプラグ」は、ピートモスとココヤシ繊維を混合した培養土をトレー内で固化・成型させたもの。①トレーからの抜き取りが簡単で、移植作業の大幅な省力化が可能②根づまりが起こりにくく、根の活力がたいへん旺盛なため、スムーズな活着、健全な生育を実現③若苗での移植ができ、苗本来のパフォーマンスを最大限に引き出せる―などの特長がある。
 * 「プレフォーマ」はジフィー プロダクツ インターナショナル社の登録商標です。

※4 出典:財団法人日本花普及センター「2010年度トルコギキョウ品種別流通ランキング」

※5 チップバーン(tip-burn):
葉の先が茶色に変色し、最終的に枯れてしまう現象。窒素過多、カルシウム欠乏で起きる。

※6 財団法人日本花普及センター「2010年度トルコギキョウ品種別流通ランキング」から算出

※7  ロゼット(rosette):
植物体が生育環境に適してないときに伸長成長を止め、休眠に似た姿でいること。

※8 EC:
電気伝導度(electrical conductivity)の略。肥料や有機物(種々の有機酸や肥料成分)が含有されているとその含有量によって電流の流れる量は多くなることを利用した、肥料濃度を表す単位。

◆作型図

◆販売価格(税込み希望小売価格)  

ペレットシード 3,000粒 9,450円
プラントップ苗 406穴セルトレー(350本保証) 7,718円

※ 園芸愛好家向けの種子、苗の販売は未定。

◆発売時期

2012年11月26日から全国の種苗店、JAを通じ受注開始。
種子は順次発送、プラントップ苗は2013年3月から順次発送。

◆切り花出荷開始

2013年5月中旬から主要生花市場へ出荷、全国の有名フラワーショップなどで販売される予定。

◆販売目標(種子とプラントップ苗合計)   

『ピッコローサ ニュースノー』1品種で初年度3,000万円(2012年11月~2013年10月期の1か年)
 

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