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ニュースリリース|2013

2013年01月10日

創業100周年を飾る、大輪パンジーの次世代品種が登場!
パンジー『パシオ』シリーズを開発、種子と苗を発売
地球温暖化に対応、高温下でも徒長※1しにくく、わい化剤を使用しなくてもコンパクトな草姿を保つ

サカタのタネは、パンジーのF1新シリーズ『パシオ』を開発し、生産者向けに全19品種のプライマックス種子※2とプラントップ※3を発売します。パンジーは、高温条件下で徒長しやすく、花径が小さくなりやすい性質があります。パンジーの育苗期間は夏場にあたることから、地球温暖化に伴う栽培環境の高温化でパンジー生産はますます難しくなってきており、生産者は花梗や茎が伸びすぎないようわい化剤を使うなどして対処しているのが現状です。『パシオ』シリーズの最大の特長は、高温条件下でも徒長しにくいことです。特に長日条件が加わることでより徒長しやすい9月下旬からの「早出し」でその性質が最大限に発揮され、わい化剤を使わなくてもコンパクトな草姿となります。花径約8cmの大輪の花が斜め上向きに咲くため見栄えがよく、秋・冬・春のスリーシーズン休むことなく次々と花を咲かせます。さらに、シリーズ全体の開花がよくそろうため、一斉出荷に対応できます。このように同シリーズは、高品質の花苗を計画的に効率よく出荷できる、経営環境の改善に貢献する優れたパンジーです。『パシオ』シリーズの税込み希望小売価格は、各品種ともプライマックス種子が1袋1,000粒入り3,780円、プラントップ苗は512穴セルトレー5,198円(450本保証)です。受注は、全国の種苗店、JAなどを通じて2月1日に開始し、発送は種子が6月上旬から、苗は8月上旬から順次行います。当社では同シリーズを「100周年記念品種」として積極的に拡販していき、初年度は6,000万円、3年後は年間1億円の売上を目指します。

 
写真はパンジー『パシオ』シリーズ

本来パンジーは、冬の低温に当たったあと、春の暖かさを感じて開花する草花で、かつては春の花壇材料として扱われていました。1992年、当社が発表したF1品種「リーガル」シリーズによって秋出しパンジーのマーケットが確立し、パンジーは飛躍的に普及しました。ところが、この品種は低温短日期にあたる冬は開花が止まるため、消費者からは、冬も休むことなく咲き続ける品種の登場が望まれていました。

そこで当社が開発したのが、秋・冬・春のスリーシーズンにわたり花が咲き続ける「LR(ロングラン)」※4シリーズです。1998年、中輪(花径約6cm)のクリアカラー「LRオトノ」と、同じく中輪でブロッチ※5が入る「LRプロント」の発売を皮切りに、2000年に大輪(花径約8cm)の「LRアリル」、そして2003年には巨大輪(花径約10cm)の「LRテラノ」を発売し、各シリーズにおいて充実した幅広いカラーバリエーションを展開しています。こういったスリーシーズンにわたる連続開花性をもつシリーズの相次ぐ投入もあり、今や日本においてパンジーは春の花ではなく、秋から春にかけて楽しむ花壇材料として完全に定着しています。

パンジーは、もともと高温条件で徒長しやすく、花径が小さく、生育不良で株ができにくくなる性質があり、それは長日により一層強まります。特に近年は、地球温暖化の影響で暑さが厳しく、またそれが長期化していることから「花梗や茎が伸びすぎてしまい、市場性が著しく損なわれる」「高温の影響で花径が小さくなってしまう」「株ができにくいと周りの土が見えるので貧弱な印象となる」といった問題に生産者は常に悩まされています。あわせて、長日条件下では葉がとがりやすくなるため、貧弱な印象がさらに強まり市場関係者から嫌がられるという問題も起きています。9月下旬から始まる早出しでは、育苗期間が高温長日期に重なるため徒長しやすく、わい化剤を使用するのが一般的です。高温下で徒長しづらい品種もありますが、このような品種は冬に開花が止まりやすいという欠点もあります。

このような状況に対し当社は「高温条件下でも株がしっかりでき、徒長しにくく、秋・冬・春のスリーシーズン咲き続ける大輪パンジーの開発」を育種目標に掲げ、研究開発に取り組んできました。パンジーは特に花色のラインアップの充実が不可欠であり、生産者は各色を合わせてシリーズ全体での一斉出荷を実現するため、品種間の草姿や開花習性をそろえなければならず、新品種の開発までに10年以上の歳月を費やしています。『パシオ』シリーズなら、わい化剤を使用しなくても美しくコンパクトにまとまった草姿となり(図)、経営コストの削減が図れます。また、高温条件下でも花弁は厚くしっかりと開き、花径約8㎝の大輪花を咲かせ、葉は丸く形も整っています。さらに、シリーズ全体の生育、開花ぞろいがよいため、一斉出荷に対応できます。以上の理由により、同シリーズは比較的高値がつく9月下旬からの早出しをはじめ、全期間を通して高品質の花苗を計画的に効率よく出荷できる、経営環境の改善に貢献する優れたパンジーです。

図 同日に播種した他社品種(左)と『パシオ クリアイエロー』(右)
(2010年10月20日 愛知県祖父江町)

『パシオ』シリーズは、園芸店やホームセンターなどといった流通の現場でも多くのメリットを発揮します。花が斜め上向きに開花する「アップフェイス」の性質をもつことから、出荷トレーの状態でも見栄えが大変よく、売場で高い訴求力をもちます。また、上述のとおりコンパクトな草姿を保ち開花持続力があることから店もちがよく、苗の老化によるロスを大幅に減らすことができます。消費者にとっては、19品種という花色の豊富なバリエーションと、植えつけ後もシリーズ全体の生育ぞろいがよいことから、同シリーズのみでさまざまな色の組み合わせの寄せ植えが楽しめます。それに加えて、秋・冬・春のスリーシーズン休まず開花する性質をもつことから、栽培する満足感、喜びを存分に味わえます。

同シリーズを試作した生産者からは「全品種とも花梗が伸びにくく、株がコンパクトに仕上がる」「花弁は厚く、しっかりしている」などといった評価があがっており、「商品化したらぜひ『パシオ』を使いたい」との声も数多くいただいています。

『パシオ』シリーズは、19品種をラインアップしています。今後も順次花色を追加していき、さらにシリーズを充実していく予定です。なお、シリーズ名の『パシオ』は、パンジーの定番品種として同シリーズを確立させたいという強い思いを込め、創業100周年の当社グループスローガン「PASSION in Seed」の「PASSION」(情熱)のラテン語である「PASSIO」から命名したものです。

当社は創業以来、「花の3P品目」として、ペチュニア(Petunia)やプリムラ(Primula)、パンジー(Pansy)の品種育成、営業活動に積極的に取り組んでおり、過去にそれらで世界をリードしてきました。2012年に、生産時の暖房費や電気代を削減できるペチュニア「エコチュニア」シリーズ、従来品種と比べて大幅に出荷ロスを削減できるプリムラ「アプリ」シリーズを発表しました。「エコチュニア」シリーズは今春から、「アプリ」シリーズは同じく今年の秋~冬に市場出荷が始まります。そして創業100周年を迎える今年、パンジー『パシオ』シリーズの登場により出そろった新「花の3P品目」で再び世界をリードします。

当社では、消費者にとって個性的で魅力のある高品質な品種の作出に取り組むと同時に、『パシオ』シリーズのように、生産者や流通関係者の負担の軽減、経営環境の改善につながる育種にも積極的に挑戦し続けていきます。当社は『パシオ』シリーズを100周年記念品種に位置づけ、積極的に拡販することで、生産者、流通関係者への貢献はもとより、厳しい冬を明るく美しく彩る花材として消費者の皆さまにパンジーの魅力を再発見していただくことで、花市場の活性化を図っていきます。

※1 徒長:
花梗や茎などが高温などにより通常よりも長く伸びること。

※2 プライマックス
種子の発芽性を向上させるために施す物理的、化学的な処理のことをプライミングといい、この処理を行うことを当社では「プライマックス」と呼んでいる。処理の仕方は品目によりさまざまだが、この処理を行うことで、①発芽速度が向上し、一斉にそろう②発芽適温の範囲が広がる③種子休眠の覚醒をもたらす―といった効果がある。

※3 プラントップ苗:
育苗用セル成型培養土「プレフォーマ*・プラントプラグ」(以下「プラントプラグ」)を使用した花と野菜の生産者向け苗。「プラントプラグ」は、ピートモスとココヤシ繊維を混合した培養土をトレー内で固化・成型させたもの。①トレーからの抜き取りが簡単で、移植作業の大幅な省力化が可能②根づまりが起こりにくく、根の活力がたいへん旺盛なため、スムーズな活着、健全な生育を実現③若苗での移植ができ、苗本来のパフォーマンスを最大限に引き出せる―などの特長がある。
* 「プレフォーマ」はジフィー プロダクツ インターナショナル社の登録商標です。

※4 LR(ロングラン):
本来、パンジーは、冬の低温条件で花芽が形成され、春の高温・長日で花を咲かせる開花習性をもつため、春の花であった。しかしながら、当社が、花芽の形成に低温を要求しないパンジーを開発したことから、今ではパンジーはすっかり秋の花になり、秋植え花壇用の商材として広く普及している。それでも真冬の短日期は、花数が減少あるいは止まってしまうなどの問題が残ったが、当社ではさらに短日期でも開花が休まないパンジーで秋・冬・春の3シーズン開花するLR(ロングラン)品種を開発した。

※5 ブロッチ:
目のような花の中心部の斑紋。

■パンジーF1品種『パシオ』シリーズの概要

◆特 長

① 高温条件下、特に長日期でも徒長しにくく、全期間を通してコンパクトな草姿で生産でき、わい化剤の使用を減らせる。
② 花径は約8㎝。高温長日期でも花径が小さくなりにくい。
③ シリーズ全体で生育や開花がよくそろうので、一斉出荷に対応できる。
④ 秋、冬、春のスリーシーズン休むことなく咲き続ける。
⑤ 斜め上向きに開花する性質があり、出荷トレーの状態でも見栄えがよく売場での訴求力が高い。
⑥ 店もちに優れるため、苗の老化によるロスを大幅に減らすことができる。
⑦ 高温長日期でも株張りがよく、葉は丸く形が整っている。

◆パンジー『パシオ』シリーズのラインアップ  (19品種) 

品 種 名  花 色
パシオ イエローブロッチ  鮮やかな濃黄色の花弁に黒のブロッチ
パシオ ホワイトブロッチ  白色の花弁に紫色のブロッチ
パシオ レッドブロッチ  緋赤色の花弁に黒のブロッチ
パシオ ブルーブロッチ  鮮やかな濃青色の花弁に黒のブロッチ
パシオ ローズブロッチ ローズ色の花弁に黒のブロッチ
パシオ ツンブルーブロッチ  薄青色の花弁に黒のブロッチ
パシオ レッド&イエローブロッチ  赤色の上弁と濃黄色の中下弁に黒のブロッチ
パシオ クリアイエロー 明るい黄色
パシオ クリアオレンジ  濃いオレンジ色
パシオ クリアブルー  藤青色
パシオ クリアスカーレット  朱赤色
パシオ クリアローズ  明るいローズ色
パシオ クリアパープル  紫色
パシオ クリアホワイト  純白色
パシオ クリアラベンダー  ラベンダー色
パシオ デニム  青紫色の花弁に黒のブロッチ
パシオ ピーチ ピンク色の花弁に薄い紫色のブロッチ
パシオ いちごみるく  アイボリーホワイトの花弁に濃赤色のブロッチ
パシオ パトリシア  赤紫色の上弁と淡黄色の中下弁に黒のブロッチ

※『パシオ ツンブルーブロッチ』『同 レッド&イエローブロッチ』『同 クリアローズ』『同 デニム』『同 ピーチ』『同 いちごみるく』『同 パトリシア』は「LRアリル」シリーズからの移行品種です。

◆栽培のポイント

1.栽培環境
冷涼な気候を好む耐寒性一年草。

2.管理のポイント
播種は7月下旬からが基本で、暖地では高温期間の育苗を避けるために8月以降に行うのが望ましい。

セルトレーに播種用の培養土を充填し播種する。発芽適温は20℃前後。25℃以上になると出芽が極めてわるくなるので、高温時は発芽室での催芽が理想。播種後7~10日で出芽する。

出芽後は水やりを控えめにし、徒長や立枯病を避ける。日あたりのよい環境が望ましいが、夏期は寒冷紗などをかけて気温を下げて管理する。

播種から25日程度(本葉3枚ほど)でポットへの植えかえ時期となる。徒長しないよう苗と苗が触れ合う前に植えかえ、風通しのよい環境で管理する。適宜水やりの代わりに規定の倍率に希釈した液体肥料を施す。育苗期間中は温度や水やりなどをコントロールし徒長を防ぐ。

◆作型図 


※ 生産者の方が出荷するための作型図です。

◆販売価格(税込み希望小売価格) 

各品種とも、
プライマックス種子  1,000粒入り1袋                    3,780円
プラントップ苗      512穴セルトレー(450本保証)1トレー  5,198円

※一般家庭向けの種子、プラントップ苗の販売は未定。

◆発売時期

全国の種苗店、JAなどを通じ、プライマックス種子、プラントップ苗とも、2013年2月1日に受注開始、種子が同年6月上旬、苗は8月上旬に出荷開始。

◆花苗出荷開始時期

2013年9月下旬ごろから始まり10月中旬から本格的に市場へ出荷され、全国の園芸店、ホームセンターなどで販売される予定。

◆販売目標(種子と苗合計)

『パシオ』シリーズ全体(19品種)で初年度6,000 万円(2013年1~12 月期の1か年)、3年後は年間1億円(2016年1~12月期の1か年)。

パンジー『パシオ』シリーズのロゴマーク

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