サカタのタネ
  • 商品情報 総合案内サイト
  • English
  1. HOME>
  2. ニュースリリース>
  3. 2013>
  4. つるなしインゲンの新品種『サクサク王子Ⓡネオ』の種子を生産者向けに発売

ニュースリリース|2013

2013年04月08日

「サクサク」とした食感のおいしいインゲン「サクサク王子」に、次世代品種が登場
つるなしインゲンの新品種『サクサク王子ネオ』の種子を生産者向けに発売
早生で、コンパクトな草姿となり、莢(さや)にスジが入りにくく、一斉収穫でき労力や生産コスト削減に貢献できる

サカタのタネは、「サクサク」とした歯ざわりとクセのない味わいが人気のつるなしインゲン「サクサク王子」に、より耐暑性を増し栽培をしやすくした新品種『サクサク王子ネオ』を開発し、同品種の種子を発売します。2007年発売の「サクサク王子」は、その食味、食感のよさから、直売所や家庭菜園を中心に高い評価を得ており、当社つるなしインゲンのなかで売上No.1となっている人気品種です。一方、同品種は収穫が遅れると莢にスジが入り、本来の食感が損なわれてしまうことや、草丈が伸びやすく栽培に手間がかかるという課題がありました。今回発売する『サクサク王子ネオ』は、従来の「サクサク王子」の食味、食感はそのままに、株がよりコンパクトにまとまるので支柱立てや誘引の手間を大幅に軽減できます。また、播種から収穫までの期間は「サクサク王子」より5日ほど短い約55日で、高温条件下でも着莢(ちゃっきょう)性がよく、一般的なインゲンとは異なり莢が大きくなってもスジが発生しにくい品種で、2~3週間かけて収穫する、あるいは一度で終える一斉収穫に向きます。このように同品種は労力やコスト削減にも貢献できる新しいインゲンです。莢の長さは15~17cm、幅は8~9mmの丸莢で、莢内部の子実が小さいので表面の凸凹が目立たず滑らかです。当社は『サクサク王子ネオ』を生産者向けに、「サクサク王子」は家庭園芸向けに積極的に拡販していきます。『サクサク王子ネオ』の種子の販売は、全国の種苗店、JAを通じて2013年4月中旬から行います。税込み希望小売価格は、1㎗入り651円、1ℓ入り5,953円です。初年度販売目標額は1,000万円です。

写真はつるなしインゲンの新品種『サクサク王子ネオ』の青果物

これまでのインゲンは、莢の表皮が硬く独特の弾力感があり、消費者からは「きしむような歯ざわりが苦手」「一度にたくさん食べられない」といった声が多く聞かれていました。2007年に当社が発表したつるなしインゲン「サクサク王子」は、そのような従来の食味、食感を克服した品種です。表皮が薄く、インゲン特有のスジっぽさがなく、莢肉部分が柔らかいため、品種名の通り「サクサク」とした歯ざわりのよい食感があります。あわせて、グリーンアスパラガスにも似たクセのないさわやかな風味をもつことから、今までのインゲンのイメージを覆す品種として好評を得ています。同品種は、直売所や家庭菜園を中心に支持されており、発売2年目以降は、当社のつるなしインゲンのなかでトップの売り上げを維持しています。

そのような特長の「サクサク王子」ですが、莢の太さが8mmを超えるとスジが発生しやすくなり、同品種本来の食感が損なわれることから、太さ7mmの収穫を徹底する必要がありました。また、草丈は一般的な品種よりも20㎝ほど高い70~80cmになることから、風などにより株が倒れやすく、支柱立てや誘引の手間がかかります。さらに「サクサク王子」を高温条件下で栽培すると、草勢が強くなりやすく、草丈が高く、葉が大きくなるため、薬剤散布の際に株全体に薬がかかりにくく、密植すると蒸れや病気、害虫が発生しやすくなるなどの課題がありました。

このような課題に対し、当社は「『サクサク王子』の優れた食味、食感はそのままに、スジの発生が遅く、草姿がコンパクトにまとまり栽培しやすい品種の開発」を目標に掲げ、品種育成に取り組んできました。そして、約10年の歳月をかけて開発したのが、『サクサク王子ネオ』です。

『サクサク王子ネオ』は、生産現場における労働力やコストの軽減を狙った新しいインゲンです。播種から収穫までの期間は、従来の「サクサク王子」と比べて5日ほど短く、約55日で収穫できる早生品種です。草丈は、一般的なつるなしインゲンと同等の50~60㎝程度とコンパクトなので、従来の「サクサク王子」と比べて支柱立てや誘引の手間を大幅に軽減でき、また葉も小さいことで薬剤散布の作業がしやすくなります。『サクサク王子ネオ』は、夏場に晩生化しやすく莢の品質が低下する従来の「サクサク王子」の弱点を克服しています。インゲンは丸莢と平莢の2つに大別できますが、国内では丸莢タイプが大半を占めます。従来の丸莢タイプのインゲンは、莢長13~15㎝で収穫するのが一般的ですが、『サクサク王子ネオ』は高温条件下で莢が大きくなってもスジが入りにくく、欠粒莢が出にくく、着莢性もよい品種です。また営利栽培の現場においては、インゲンの収穫・調整作業が全作業時間の7割以上を占めるともいわれており、収穫作業の省力化が生産コスト低減のための重要な要素となっています。収穫期間が3週間~1か月程度と長い従来の「サクサク王子」は家庭菜園向きですが、今回発売する『サクサク王子ネオ』は、2~3週間かけて収穫するか、上述のとおり莢が大きくなってもスジが入りにくいことから一度で終える一斉収穫にも対応できるので、営利栽培向きの品種といえます。さらに、「サクサク王子」は莢長が16~19㎝、幅が7~8㎜ですが、『サクサク王子ネオ』は莢長が15~17㎝、幅は8~9㎜となっており、より市場出荷に向くように改善しています。なお、当社農場で行った試験では、従来の「サクサク王子」や市場流通量の多い他社品種と比べて、収量が多いという結果が出ています(表)。

表 当社君津育種場での栽培における収量特性(各品種8株の平均値を算出)
播種 2009年8月27日、評価 10月15日~11月2日
 

品種名  莢長(㎝) 莢幅(㎜) 1株あたりの収量(本数)
上物  下物 総量
 サクサク王子ネオ  17.5  9.3  189  10  199
サクサク王子  18.9  8.9  86  89
他社品種  14.7  7.3  137  18 155

従来のインゲンのゆで時間は、通常3~4分ほどかかりますが、『サクサク王子ネオ』や「サクサク王子」は1~2分ほどで済みます。電子レンジでも簡単に調理できるという扱いやすさも特長です。「サクサク」とした食味のよさを生かして、和洋中を問わずさまざまなレシピで幅広く活用できます。『サクサク王子ネオ』の莢の色は鮮緑色で、従来の「サクサク王子」よりも濃い緑色を実現しています。ゆでるとさらに鮮やかに発色し、食欲をそそります。

なお『サクサク王子ネオ』は、2011年5月に行われた「第59回千葉県野菜品種審査会 サヤインゲン(矮性・半促成栽培)の部」において、立毛や収量などの項目などできわめて高い点数を獲得し、一位に輝いています。8月まきの抑制栽培で試作を行った千葉県の生産者からは「『サクサク王子』と比べて暑さに強く、味もよい」「高い支柱を必要としないので栽培がしやすい」といった評価をいただいています。

市場では莢の大きさや色が重視される傾向がありますが、当社は『サクサク王子ネオ』と従来の「サクサク王子」を従来品種とは一線を画す「おいしいインゲン」として差別化を図り、積極的に拡販していきます。

※立 毛:圃場に生育中の作物や作物の生育状況のこと。

■つるなしインゲンの新品種『サクサク王子ネオ』の概要  

◆特 徴

① 莢長15~17㎝、莢幅8~9㎜の丸莢タイプのつるなしインゲン。従来の「サクサク王子」より濃い鮮緑色。ゆでるとより緑色が濃くなる。
② 播種から収穫までは55日程度の早生品種(開花からは10~14日くらいで収穫)。「サクサク王子」より5日ほど早い。
③ 莢が柔らかくスジが出にくいので、「サクサク」とした歯ごたえがあり食味がとてもよい。短時間(1~2分程度)でゆで上がりサラダ感覚で楽しめる。炒め物や天ぷらの具材としても好適。
④ 莢内部の子実が小さいので表面の凸凹が目立たず滑らか。
⑤ 「サクサク王子」よりコンパクトな草姿で、葉も小さいことで、支柱立てや誘引の手間を軽減でき、薬剤散布の際に薬が株全体にかかりやすく、密植による蒸れや害虫の発生も少ない。
⑥ 「サクサク王子」と比べて高温条件下でも着莢性がよく、莢が大きくなってもスジの発生が遅いので、2~3週間かけて収穫する、あるいは一度で終える一斉収穫に向く。

◆栽培の適応性

インゲンの発芽適温は20~30℃、生育適温は15~25℃。出芽初期の生育は20℃程度と高めがよい。10℃以下では生育が止まり、30℃以上になると乾燥と重なって、着莢が悪くなったり、曲がり莢が増えることがある。ハウス栽培では日中20~25℃、夜温15~18℃を目安にビニールを開閉して調節する。耐暑性はあるが、インゲンとしての性質上、盛夏期は着莢不良や、曲がりや欠粒など莢の形状が乱れやすいので、栽培は避けた方がよい。

◆栽培のポイント

①圃場の選択
土質はあまり選ばないが、排水、保水のよい地力のある場所が好適。連作すると病害虫が多くなり、年々収量が落ちてくるので、状況に応じて2~3年の休栽期間をおくか、土壌改良することを推奨する。

ハウス・露地栽培を問わず、秀品率向上のためにはマルチ栽培がよい。マルチングをすることで、春先であれば、発芽適温を保ちやすく、泥の跳ね上がりによる病害の抑制効果も期待できる。また、土壌水分を保持しやすいことから、開花後の水分管理がしやすいなどの利点が挙げられる。

露地栽培においては、より安定した収穫のためにも雨よけ栽培が向く。開花後に乾燥にあうと、着莢不良や莢曲がりが増えることがあるので、秀品率を上げるためにも少量多灌水がよい。

②施肥
酸性土壌に弱いので、栽培前に苦土石灰などを全面に施し矯正しておく。10a当たりの標準施肥量は成分量で窒素12~15kg、リン酸15~18kg、カリ12~15kgだが、圃場条件や前作の残効肥料分を考慮して増減する。長い期間、よい物を収穫するためにも、腐熟の進んだ良質堆肥を投入する。追肥は開花後とし、株が疲れないよう生育を見ながら施す。

③誘引
つるなし品種だが、秀品率向上や収穫作業を軽減させるためにも誘引を行った方がよい。誘引方法については、フラワーネット(20~25cm目)を一段、定植後に高さ20~30cmほどの所に設置したり、紐や針金を横に張るなどの方法がある。

④収穫
莢の長さ15~17cm、幅8~9mm前後になったら収穫する。適期を過ぎてからの収穫は莢の品質を落とし、株が疲れてしまい収量が落ちることがある。作型にもよるが2、3日ごとの収穫が適する。収穫期の後半や株が疲れると莢が少し平たくなったり、莢伸びが悪くなるので注意する。

◆種子価格(税込み希望小売価格)

1㎗袋詰  651円   1ℓ袋詰 5,953円
※趣味園芸向け種子の販売は未定

◆種子発売時期

2013年4月中旬から全国の種苗店・JAを通じて販売

◆販売目標金額

初年度1,000万円(2013年4月~2014年3月の1年間)

◆作型図 

「サクサク王子」(左)と『サクサク王子ネオ』(右)

ページの先頭へ

ニュースリリース

株式会社サカタのタネ
Copyright (C) SAKATA SEED CORPORATION All Rights Reserved.