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ニュースリリース|2018

2018年06月06日

台木トマトの新品種『シャットアウト』の種子を発売
褐色根腐病、青枯病に強い耐病性を持ち、草勢が持続する複合耐病性台木


サカタのタネは、褐色根腐病※1、および青枯病※2への優れた耐病性※3を持つ台木トマトの新品種『シャットアウト』(=写真=)の種子を、2018年6月から発売します。



台木トマトには連作障害に伴う土壌伝染性の病害への耐病性が求められ、主に冬から春にかけて発生が多くなる褐色根腐病、夏から秋にかけて発生する青枯病の耐病性が必要とされています。

『シャットアウト』は、褐色根腐病について当社品種の中でも最も強い耐病性を持ち、同時に、青枯病にも強い耐病性を持つなど、複数の病害や害虫に耐病性・耐虫性を持っているのが特徴です。草勢は中程度で、栽培の後半まで草勢が持続するため、安定して収量を上げることができます。さらに、発芽や生育のそろいが良いので接ぎ木作業を効率良く行うことができます。

『シャットアウト』の種子の希望小売価格※4は1袋1,000粒入り13,900円(税抜)で、全国の種苗店、
JAルートを通じて販売します。3年後の売上目標は1億円です。


■トマト栽培と台木用品種

トマトの栽培現場ではハウス栽培の普及により生産が安定する一方、連作障害に伴う土壌病害が増加しており、冬の低温期には褐色根腐病、夏の高温期には青枯病などの病害が発生し問題となります。こうした土壌病害に対応するために行われているのが、接ぎ木苗の利用です。接ぎ木苗とは、幼苗時に苗の一部を切断し、そこに別の苗を接着するものです。このとき、上部になる植物体を穂木(ほぎ)、下部の植物体を台木(だいぎ)といいます。例えば、病気に強い台木品種の上に、収量や食味の良い穂木品種を接ぐことで、両方の性質を備えさせることができます。『シャットアウト』は褐色根腐病に対して当社品種の中でも最も強い耐病性を備え、青枯病に対しても強度の耐病性を備えているのが特長です。

また、安定した収量を上げるためには栽培の後半まで持続するスタミナが求められます。『シャットアウト』の草勢は中程度で、栽培後半までスタミナが持続し、安定した収量を上げることができるのも大きな特長です。

なお、台木用品種には接ぎ木の作業性の良さも求められますが、『シャットアウト』は発芽や生育のそろいが良く、セルトレーに播種・育苗した際の欠株が少ないため、補植の手間も減り、作業効率が向上します。


■サカタのタネ 台木トマトの特性一覧表

品種名 特性 作型
シャットアウト
褐色根腐病に特に強い耐病性を持ち、青枯病にも強い複合耐病性台木。
草勢は中程度、栽培後半まで持続するスタミナがある。
全作型適応
アシスト かいよう病に優れた耐病性を持ち、青枯病にも強い複合耐病性台木。
強勢で長段栽培※5にも向く。
全作型適応
バックアタック 草勢が強く青枯病と褐色根腐病への耐病性を持つ万能型台木。
萎凋病レース3と半身萎凋病レース2への抵抗性も持つ。
全作型適応
フレンドシップ 褐色根腐病に対して強い耐病性を持つ。
青枯病にも強度の耐病性を発揮。草勢は中程度で、管理しやすい台木。
促成栽培
半促成栽培   
レシーブ 青枯病に対して当社最強の耐病性台木。草勢は自根並み。 夏秋栽培
抑制栽培
ブロック 萎凋病レース3に抵抗性、青枯病と褐色根腐病に優れた耐病性の万能型台木。
発病圃場だけでなく未発病圃場の予防としても適する。
全作型適応
マグネット 青枯病と褐色根腐病に優れた耐病性の台木。樹勢が強くスタミナが後半まで維持できる。特に収量を上げたい場合や2本仕立ての栽培に向く。 全作型適応

       
 

■サカタのタネ 台木トマトの特性と使い分け

品種名 抵抗性・耐病性の種類(Nは耐虫性) ToMV
抵抗性遺伝子
草勢
N F-1 F-2 F-3 J-3 V-1 V-2 K B Cmm
シャットアウト   ◎9 ◎8   Tm-2a型 中~やや強
アシスト   ○6 ◎8 Tm-2a型
バックアタック ○6 ◎8   Tm-2a型 やや強
フレンドシップ     ◎9 ◎8   Tm-2a型 中~やや強
レシーブ       ◎9   Tm-2a型 ややおとなしい
ブロック   ○6 ○6   Tm-2a型 やや強
マグネット     ○5 ○6   Tm-2a型

                                                                                                          
N:ネマトーダ F-1:萎凋病レース1 F-2:萎凋病レース2 F-3:萎凋病レース3 J-3:根腐萎凋病 V-1:半身萎凋病レース1 V-2:半身萎凋病レース2
K:褐色根腐病 B:青枯病 Cmm:かいよう病
耐虫性:□ 耐病性:◎強 ○中強 耐病性の程度:弱い 1 ←→ 10 強い



※1 褐色根腐病(K):
主に促成栽培などの低温期に発生する土壌病害で、病原菌(糸状菌)が根に感染して発生する。感染した根は褐色に変色して表面がざらざらにコルク化する。土壌中からの水分の吸収ができなくなるため日中晴れると茎葉がしおれる。やがて感染した植物体は枝葉が黄化して完全に枯死する。

※2 青枯病(B):
病原菌(細菌)が根の傷口から感染、侵入して発病する。気温が20℃くらいから発病し、日中、地上全体が青いまましおれ、やがて枯死する。

※3 耐病性・抵抗性:
耐病性とは圃場抵抗性ともいい、病害におかされはするが、その程度が軽いという性質をいい、抵抗性は真性抵抗性ともいい、病害自体におかされない性質をいう。

※4 価格はすべて希望小売価格(税抜)です。価格の自主的な決定を拘束するものではありません。

※5 長段栽培:
トマト栽培において面積あたりの収量を上げるために、栽培期間を長くし、収穫する花房の段数を多くする栽培方法。

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