「「カモミール」の特徴や育て方のポイントをご紹介」
初夏に小さい菊に似た白い花が咲く1年草です。欧米では紅茶の代わりに愛飲され、ギリシャ語の「大地のリンゴ」という名前の通り、リンゴに似た甘い香りがします。切り花としても利用されるハーブです。
日当たり、風通し、水はけのよい場所に植えます。暖かい地域では夏は半日陰になるくらいのところが適します。高温多湿に弱いため、株間を十分にとって風通しよく植えつけます。1年草ですが、一度植えると毎年こぼれタネで育つほど丈夫です。
暖かい地域は3~5月と9~11月、寒い地域は4~6月がタネまきの適期です。発芽適温(地温)は15~20℃です。タネまき用土を入れた育苗箱にタネをまきます。細かいタネなので厚まきに注意して、ごく薄くタネが隠れるほどに土をかけます。発芽日数は7~10日で、発芽後込み合っているところは間引くか、本葉2~3枚のころ3本ずつ9cmポットに植えて、しっかりとした苗を育てます。生育適温は15~20℃で、本葉5~7枚のころ植えつけます。鉢植えは15cm鉢に1株、65cmプランターでは3株植えが標準です。畑では株間25~30cmで植えつけます。
有機質に富む土を用い、日当たりのよい場所で管理します。寒さには強いですが、秋まきでは霜よけをすると、葉が傷まないで冬を越します。開花後3~4日目で花を収穫します。午前中に摘み、風通しのよい日陰で乾燥させてから冷暗所に保存します。花だけ収穫した株はさらに草丈の半分くらいまで刈り込みをしておきます。蕾が出てきたころからは、花や葉に水がかからないように鉢土だけに水を与えます。
アブラムシや高温乾燥期のハダニに注意します。株が込み合ってくると茎や葉が蒸れやすくなり、アブラムシがつきやすくなります。株間を十分とって植え、アブラムシの発生を防ぎます。ハダニは水分を嫌うので、時々水のシャワーで葉を洗うようにかけてやります。土が過湿で窒素肥料が多いと、病気が発生しやすく花つきも悪くなります。
春から初夏に花が咲いたら収穫期です。開花後3~4日目の花芯が少しふくらんだ状態が採取適期で、花芯からはリンゴに似た甘い香りがします。フレッシュな花はカモミールティーとして香りを楽しみます。乾燥させた花はお茶、ドライフラワー、ポプリ、浴用剤などに利用します。栽培中はコンパニオンプランツとして、害虫防除に利用される用途の広いハーブです。乾燥した花は密閉容器に入れて保存します。
品目 | カモミール |
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原産地 | ヨーロッパ、北アジア |
科・属名 | キク科カミツレ属 |
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